【簡単解説】ノーベル賞受賞の本庶佑教授についての、雑談に困らない程度の基本情報。
「で、結局、何で受賞したの?」
と聞かれた時に、知ったかぶりすぎない程度の、深く突っ込まれずに住む程度の、めちゃくちゃ噛み砕いた解説です。
受賞した人
本庶佑(ほんじょ・たすく)76歳
京都大学高等研究院 特別教授
小野薬品工業と共に、長年にわたり共同研究に取り組み、がん免疫治療薬「オプジーボ」として実用化した。
受賞した賞
受賞対象
免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「PD-1」を発見し、このブレーキを取り除くことでがん細胞を攻撃する新しいタイプの「がん免疫療法」の開発に結びつけた功績が評価された。
(引用元 https://mainichi.jp/articles/20181002/k00/00m/040/030000c以下、斜体部分も同様)
受賞者(本庶佑氏)のコメント
「『元気になった。あなたのおかげだ』と言われる時があると、自分の研究に意味があったと実感し、何よりうれしい」
研究の原点には、若くしてがんで亡くなった医学部の同級生の存在がある、とのこと。
「少しでも貢献できればと、当時かすかに思った」
「ノーベル賞は大変名誉なこと。ひとえに長いこと苦労してきた共同研究者、学生諸君、応援してくださった方々、長い間支えてくれた家族、言い尽くせない多くの人に感謝している」
共同研究者のコメント
小野薬品工業 相良暁(さがら・ぎょう)社長
「共同研究ができた巡り合わせに感謝する」
「本庶先生とともに歩んだ二十数年間。成果がすぐ出なくても研究の可能性を信じ続ける本庶先生に間近に接し、触発された。その精神を今後の創薬にもいかしていきたい」
「私たちの使命はより多くの患者さんに(製品を)お届けすること。できる限り早く、より多くの患者さんにお届けしたい」
受賞までの経緯と詳細
小野薬品は30年近く前から、本庶氏の研究室に社員を在籍させるなど共同研究を行ってきた。
その中で、本庶氏らのグループが免疫を担う細胞の表面にある「PD-1」を発見した。
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更に、平成14年に、この「PD-1」が、がんの免疫システムに関与していることがわかり、創薬の研究を加速させた。
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がん関連の創薬経験がなかった小野薬品は、共同開発してくれる製薬企業を探したが、国内の主要メーカー13社すべてから断られてしまった。
(当時は免疫療法自体が、効果が証明されない民間療法のイメージが強く、敬遠されており、手術、化学療法、放射線療法に比べ、免疫療法は軽んじられており、小野薬品からの免疫療法向けの創薬の提案に、まともに取り合う企業がほぼなかった)
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だが、
「実験での効果を見て、かなり(実用化に)自信があった。非常にやってみたい」
との思いのあった本庶氏は、自ら海外出張の合間に、協力してくれる企業を探していた。
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小野薬品は、米国のバイオベンチャーと協力して18年に臨床試験(治験)を開始。
26年に米製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブとオプジーボの発売にこぎつけた。
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現在、国内では非小細胞肺がんや胃がんなど7種のがんに承認され、世界各地でも適応できるがんの種類は増えている。
これに加えて、国内の治験で最終段階にあるものだけでも食道がんや肝細胞がんなど7種類ある。
(https://www.google.co.jp/amp/s/www.sankei.com/west/amp/181002/wst1810020010-a.htmlにてし再編)
この先、本庶教授のプライベートに関する報道が続くものと思われる。
本業である研究の邪魔にならない程度にしてもらいたいが、楽しみでもある。
優しそうな先生だ。