ビジネスニュース斬り

ビジネス、ニュース、芸能、仮想通貨でも何でも取材や第三者目線での見解など、独自の路線で記事を執筆します。

『原発不明がん』とは? 柄本明さんの妻・角替和枝さんが罹患したのは…

f:id:kido1205:20181029075123j:image

 初めて聞いた。

 がんの全体の、2〜3%らしい。

 原発不明がんについて、国立がん研究センター内 希少がんセンターのサイトで調べてみた。

 こんなのがあったのか…。

(以下は、国立がん研究センター公式サイトにて確認・再編 https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/primary_unknow_malignancies/index.html

 

原発不明がんとは

・十分な精密検査(画像診断や病理診断)でも原発巣(がんが最初に発生した臓器)がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがんのこと。

・病気の部位やがんの種類(組織型)が異なる、さまざまな病態が含まれる。

・そのため、患者の状態が各々異なる、患者数が少ないまれながん。

・成人固形がんの3%から5%を占め、患者数は少なくはない。

※がんの種類別の患者数は、2018年の全がん患者1,013,600人について、大腸152,100 / 胃128,700 / 肺125,100 / 乳房(女性)86,500 / 前立腺78,400 / 膵臓40,000 / 肝臓39,600 / 悪性リンパ腫32,400 / 腎・尿路(膀胱除く)31,600 / 皮膚29,400 / 子宮27,500 / 口腔・咽頭23,000 / 胆嚢・胆管22,700 / 食道22,300 / 膀胱20,800 / 甲状腺19,800 / 白血病14,100 / 卵巣10,600 / 多発性骨髄腫7,800 / 脳・中枢神経系5,000 / 喉頭4,700 / 結腸102,000 / 直腸49,600 / 子宮体部15,900 / 子宮頸部11,200

 

原発不明がんの病理検査

・確定診断のためには、病理検査(病理診断)が必要。

・免疫染色と呼ばれる検査方法を用い、がん細胞に存在する特定のタンパク質の有無を検索することなどして、がん細胞がどこの臓器に由来するかを調べる。

・腫瘍の一部を採取する必要がある(生検)。外科的に一部切除する切除生検や、やや太めの針を用いて組織を採取する針生検などがあり、部位によっては内視鏡を用いたり、超音波検査やCT検査などの画像検査を行うことがある。

 

原発巣のスクリーニング(原発精査)

・検査に進む前に、症状の発生から受診時点までの経過や、体の症状、これまでの病気の既往歴や家族の病気の既往歴などの問診、体の診察などから、原発巣の手がかりとなる情報を得る。

・その後、腫瘍マーカーを含む血液検査や尿検査および全身のスクリーニング検査を実施する。

・がんが発生しうる臓器は頭頚部から骨盤まで幅広い為、レントゲンやCTを用いた画像検査を実施し、場合によっては内視鏡検査や核医学検査(骨シンチグラフィーやPET/CT検査)なども行う。

 

原発不明がんの診断

 病理診断や原発巣のスクリーニングで、原発巣のあるがんや特定の疾患を除外したうえで、十分な検査によっても原発巣や特定の疾患と診断ができない場合に、原発不明がんの診断となる。

 

治療について

特定の治療方法をとれる場合

 原発巣がわからないながらも、特定の原発巣のあるがんと非常に近い病態のものがある。その場合は、特定の原発巣のがんと同様の治療方法をとれる場合がある。

特定の治療方法を取れない場合

 大部分の原発不明がんでは、病変の分布と組織型の組み合わせが特徴的でなく、病態に応じた特定の治療方法が確立されていない。

 且つ、原発不明がんの場合は、すでに進行して転移している病態と考えられる。

 その場合、がんを手術で完全に取り去ることは困難であり、病気を根治させることが難しい病態と言える。

 そのため、病気の進行を遅くすることや、がんによる症状を和らげることが治療の目標となる。

 

緩和ケアについて

 一般的に、悪性腫瘍は自律的に(他から影響を受けずに)成長して大きくなる性質がある。

 大きくなると、腫瘍が存在する部位に応じて症状が出る。その結果として、体力や内臓の機能が低下が起きる。

 その為内科的治療では、薬物療法で、腫瘍の進行を抑えることや症状を軽減することを目標に治療する。

 症状を軽減するのは広義の緩和ケアだが、病状に応じて症状緩和に最も効果的な方法(薬物療法放射線治療も含む)が用いられる。

 だが、薬物療法としての抗がん剤治療は、体に負担がかかる副作用があらわれるため、全身の状態や内臓の機能を考慮しながら適切に薬剤を選択することが重要。

 

原発不明がんの今後

 原発不明がんの化学療法は、いまだに最適な薬剤が確立されていない。

 現在のところ、多く使われている薬剤として、シスプラチンやカルボプラチンというプラチナ系薬剤があり、いろいろな抗がん剤と組み合わせて治療が行われている。

 広く用いられている治療方法の代表として、カルボプラチンとパクリタキセルの併用療法がある。

 また、それ以外の薬剤の組み合わせについては、現在も臨床試験を行って検討を続けている。

 

 より詳しく知りたい方は、確実な情報を置いている、国立がん研究センターへ。

【公式】https://ganjoho.jp/public/cancer/unknown/index.html