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Yahoo!が取材と紙の本に回帰した『ノンフィクション大賞』とは? 受賞の極夜行とは?

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ノンフィクション本大賞 初回の受賞作

 全国の書店員が、今一番売りたい本を選ぶ「本屋大賞」と、「Yahoo!ニュース」が連携して2018年に新たに創設された「ノンフィクション本大賞」。

 第1回目の受賞作は、角幡唯介さんの「極夜行」。

太陽が昇らない「極夜」となった冬の北極を角幡さんが4カ月間、1人で旅した探検記で、暗闇の中での孤独で、過酷な日々がつづられている。

 角幡さんは、神奈川・鎌倉市在住の42歳。

 大学時代は探検部に所属し、朝日新聞社を辞めたあと、探検を続けながら、ノンフィクション作品を執筆している。

(引用元 https://sp.fnn.jp/posts/00386020HDK

 

ノンフィクション本大賞とは

「ノンフィクション」の意義ってなんでしょうか。

 それは、世の中で起きた「ほんとうのこと」を見聞きして、物語にすることにあります。

 こんな人がいたのか、あんな出来事があったのか。ノンフィクションを読むことは、読者の視野を広げてくれます。

 ノンフィクションを書くためには、取材時間やお金がかかることが珍しくありません。作家さんが知力をふりしぼり、体を張るケースもあります。

 ヤフーは「Yahoo!ニュース」をはじめとしたサービスで社会課題の解決を目指してきました。

 作家さんに頑張ってほしい。一冊でも多くのよい作品と出会う機会を増やしたい。だからヤフーは、日本全国の書店員さんが選ぶ「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」を新設します。

 この賞を通して、作品の魅力を伝え、世界で起きている「ほんとうのこと」についての考えを深めてもらえればと考えています。

(引用元 https://news.yahoo.co.jp/promo/newshack/award/2018/

 検索サイトの雄であるYahoo!が、アナログな『足での取材』と『紙の本』にこだわるのがおもしろい。原点回帰というところだろうか。

 第1回の受賞者である角幡さんも、

「ヤフーと本屋大賞は、時代とあらがう気だなと、闘う気だと。ノンフィクションって、はっきりいって斜陽産業ですから」

と話している。

 

本屋大賞の流れを汲み

 このノンフィクション大賞は、本屋大賞と並列して設けられた。

 本屋大賞の受賞作は、必ずと言っていいほどベストセラーになり、映画やドラマ化される。

 本屋大賞実行委員会・白川浩介氏が、

「ノンフィクション作品は出版されても、それが広まっていかない。新刊が出れば、お客さまが足を運んでくださるっていう作家が1人でも多く出てきていただきたい」

と期待を寄せる通り、作り話にはないリアルさ、小説より奇なる作品が、多く発掘されることを期待したい。

 

読んでおきたい候補作

 受賞作『極夜行』の他にも、おもしろい作品が並んだ。全部読んでみたいので、ここに、他の候補作も列挙しておく。

第1回ノンフィクション本大賞

『極夜行』角幡唯介文藝春秋

一発屋芸人列伝 山田ルイ53世(新潮社)

軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い 松本創東洋経済新報社

告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実 旗手啓介(講談社

日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る 青山透子(河出書房新社

ノモレ 国分拓(新潮社)

Black Box ブラックボックス 伊藤詩織(文藝春秋

モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語 内田洋子(方丈社)

ユニクロ潜入一年 横田増生文藝春秋

43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層 石井光太双葉社