大塚和成のビジネスニュース斬り

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『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』は、撃退に使ってはいけない。

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 『クレーム』と『撃退』は、セットでよく使われるワードだが、撃退とは、即ち顧客を失う、ということ。

 常軌を逸する難癖をつけてくる相手は撃退しかないかもしれないが、多くのクレーマーは、商品やサービスへの期待が大きかったからこそ、起こってしまったトラブルを受け入れられず、裏切られた気持ちになって激怒する。

 怒りの理由が期待だった場合は、どこに期待していて、現実とどれだけズレたかを見極め、期待に応えられなかった事を(必要があれば)謝罪しながら、根気よく話を聞き、絡んだ糸をほぐしていけば、この上ない上顧客になってくれる場合がある。ベースに『期待』があるからだ。

 撃退すべき客か、顧客としてい続けてもらうべき客か。

 今売れているのは、援川聡氏の『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』だが、このての撃退本は、本当に撃退する為には使わず、おいしい所だけ頂くのが良い。

(以下、斜体部分は『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』援川聡 ダイヤモンド社から抜粋)

 

昨今のクレーム事情

 39歳で、大阪府の警察官から、スーパーマーケットのクレーム対応・危機管理部門に転職。

 2002年に、クレーム対応専門のコンサルタントとして独立。

 以降20年近く、企業や店舗、病院、学校、役所など、100業種以上の組織・団体で、クレーム対応の講演やセミナー講師を担当するという著者。

 解決に導いてきたクレームは5000件超というスペシャリストが感じるのは、自己中心的でなかなか納得しないクレーマーが日々増殖し、社会環境が悪化している事だという。

『クレームとは本来、お客様から頂戴する「ご意見・ご指導・ご要望」です。

 しかし、現代社会においては、サービスを受ける側は便利さに慣れているため、少し待たされることすらも許容できないなど「我慢のできない人」が増えています。

 サービスを提供する側が顧客満足を追求すればするほど、便利な世の中になればなるほど、「満足」のハードルは高くなり、不満を感じる人が増え、些細なことで怒りを爆発させる「モンスタークレーマー」が増加するという図式があるのです。』

 もう、ここに答えが書かれている気もするが、とりあえず使えるワードを拾っていく。

 

客をキレさせる『D言葉』

 まずは相手をクールダウンさせる。

 だが、対応を誤ると、クレームを長期化させることになる。

 その原因としてよく挙げられるのが、『だ行』で始まる「D言葉」だという。

「ですから」

「だって」

「でも」

 この3つが、相手をヒートアップさせるのは、ネットでゴネる相手に対してよく使われる、『デモデモダッテ』という言葉にも表れている。

 

『役所の住民窓口で年配の女性がイライラしている。 

「さっきも言ったでしょ。私は証明書がほしいの!」 

 担当者は、困惑しながら

「はい、それはよくわかりました。そのためには必要書類を揃えてお持ちくださらないと手続きができないんです」

と答える。

 すると、女性が言った。

 「ここにあるじゃない!」 

女性は1枚の紙片を担当者の目の前に突き出した。 今度は担当者が言い返した。

 「ですから、何度も申し上げますが、これだけではダメなんですよ」

 「その言い方は何? バカにしてんの!」

 (117ページより)

 このケースでトリガーになったのは「ですから」

 担当者の「意識」が表れてしまっているからだ。

「ですから」

そんなこともわからないの?という「上から目線」

「だって」

そんなことを言われても困る、という「逃げ腰」

「でも」

それは違うんじゃないの?という「反抗的な態度」

(118ページより)

 つい使ってしまいがちなワードだが、クレーム対応の目的は、マウントを取ることではないし、逃げることでもない。

 自ら事態をややこしくしない為にも、覚えておきたいワードである。

 明日は引き続き、同書籍から、このD言葉を、相手との関係を良好にする『S言葉』に変換する方法を書こうと思う。