【体験談】来春の花粉は約3倍! 舌下免疫療法を始めるなら早めが吉!
来年は6年ぶりの花粉大量飛散
来春の花粉は今年の2.7倍に 6年ぶりの大量飛散
ウェザーニューズの予想によると、花粉飛散量が少なかった2018年に対し、2019年は2.7倍に達する見込み。
夏の猛暑により、スギやヒノキ花粉の発生源である雄花の生育が活発だったため。特に東日本を中心に大量飛散の恐れがある。
(引用元 http://www.itmedia.co.jp/business/spv/1810/01/news090.html)
重度の花粉症
30年ほど前のことだが、今でも、よく覚えている。
当時保育園に通っていた私は、ひどい鼻炎だった。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみと充血、湿疹は、確かに鼻炎の症状だったが、ゼイゼイと呼吸をして、痰が混じる咳をする。
風の強い日や、雨上がりの晴れた日は、学校に行けず横にもなれず、布団の下に座布団を重ねて、斜めにしてなんとか眠る。
あまりにひどくて、ある日、母親に連れていかれた、いつもと違う病院で、両腕にアルファベットを書かれ、10本近い注射を打たれた。
パッチテストだ。
4歳の幼児が『治す方法がわかるなら』と、10本の注射に耐える程度には、症状が酷かったので、打たれたうち、赤く腫れ上がったの『スギ花粉』と『ハウスダスト』の治療を受ける為に、週に4本の注射を打たれると聞かされても、泣きもせずにうなずいた。
あの頃はとにかく、つらかったのだ。
10年間の免疫療法『減感作療法』の体験
その治療が『減感作療法』と呼ばれるもので、病院的に儲からないので、あまりやってくれる病院がない事、バスで30分のそこを、母が必死に探してくれたのだという事は、大人になってから知った。
これは、アレルギーの元になるものを、少しずつ体に取り込んで、免疫をつけていくもの。
アレルギー症状の説明でよく使われるバケツの例えで言えば、小さかった私の『花粉』と『ハウスダスト』を入れるバケツを、少しずつ広げていく感じだ。
その注射を肘と手首の間に打たれると、力こぶのように腫れ上がれ、赤くなり、熱く、猛烈に痒くなる。
風呂上がりが一番つらいので、出たらすぐ、アイスノンで冷やした。そうすれば、翌日には、友達に気づかれない程度には、腫れが引いてくれる。
そんな注射を、4歳から8歳までは、週に2回、1回2本打っていた。
何度打っても注射なんて慣れないが、お医者さんも看護婦さんも、嫌がらなければ、泣かなければ、褒めてくれる。それが嬉しくて通った。
鼻炎の症状はあったが、湿疹が出なくなり、目が痒くなくなるまで、1年くらいだった気がする。
布団の下に座布団を入れなくても、鼻水でむせず咳き込まず、普通に眠れる日が増え、座布団がまったくいらなくなったのは、多分3年目くらい。子供ながらに、効いている、頑張ろうと思った。
9歳からその注射は、週に1回、1回2本になった。病院へは、バスで一人で通うようになった。
往復のバス代と注射代は、1000円でおつりがくる。おつりをもらえたからお菓子を買えたし、家にはない漫画を待合室で読めるのが嬉しかった。この頃には、症状は落ち着き、鼻水で苦しむのは、花粉シーズンのみ。
中学に入ると、注射の回数は月に2回になり、症状はほぼなくなり、もう通わなくてもいいんじゃないのと思っていた。
高校に入ると、月に一度でいいと言われたが、もう打たなくてもいいですかと自分で聞いたら、じゃあまた調子が悪くなったらおいでと言われ、私の治療は終わった。
開始から、12年が経っていた。
治療終了後
私があの治療を終えた頃から、花粉症がやたらと話題になってきた気がする。
特集番組や薬のCMが増えていくのを、私は不思議な気持ちで見ていた。
私の花粉症は、完治と呼んでいいのかはわからないが、治療を終えて以降、耳鼻科なんて行ったことがないし、鼻炎薬なんて買ったことがない。
花粉症に苦しむ人達が、好きで苦しんでいるとしか思えず、
(なんで花粉症で騒ぐんだろ。注射続ければ治るのに)
と、思いながら横目で見ていた。
そうしているうちに、私が注射で受けていた治療が、舌下にアレルゲンを染み込ませたパンを入れて…という、不思議で、しかも保険適用外の治療に姿を変え、効果が立証されたり、パンがいらなくなって雫を垂らせばよくなったりして、新しい名前がついた事を知ったのが、2年ほど前か。
舌下免疫療法
私が受けた減感作療法は、注射を薬液、期間を12年から3〜5年ほどに変え、最近保険適用になった。
私は医者でもなんでもないので、この治療を勧めたり、効果を保証したりはしないが、自分に子供がいて、花粉症で苦しんだりしたら、迷わずこの治療法を選ぶ。
興味があれば、『舌下免疫療法』で検索してみるのも、いいかもしれない。