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準備ができたゴールデンボンバーと、準備がなかった明和電機、賞賛されるべきは…!

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 早くも下火にある『令和』フィーバー。

 発表から続々と商品やサービスを発表する企業の中で評価が高かったのは、意外にも彼らだった。

 

ゴールデンボンバーの底力

 4月1日、新元号が発表された。発表会見の模様はテレビ各局でも生中継され、日本中の注目を集めていた。その発表の瞬間からわずか1時間後、ゴールデンボンバーが新元号を歌詞に盛り込んだ新曲『令和』を発表した。

 彼らは新元号が発表される少し前からLINE LIVEで生配信を行い、その制作の様子を公開していた。発表されるとすぐにレコーディングとMV(ミュージックビデオ)の撮影を始め、あっという間にMVを仕上げてYouTubeで公開した。楽曲と映像はほぼ完成に近い状態にあり、新元号を連呼するサビの箇所だけを穴埋めするような形で曲を完成させたのだ。その企画力と行動力、そして楽曲やMVのクオリティの高さに称賛の声が相次いでいる。

(引用元 https://search.yahoo.co.jp/amp/s/dot.asahi.com/amp/dot/2019040500051.html%3Fusqp%3Dmq331AQPCAEoAZgBi8Gm5Z_B76Qn

と、いうことだが、私は思ってしまうのだ。

 『令和Tシャツ』を配布した、メルカリ。

 『令和コーラ』を配布した、コカコーラ。

 『令和発表イラスト』をアップした、いらすとや。

 その他の各企業、各サービスとも、新元号が発表されたら、それを嵌め込むだけの『ハコ』を用意してあった。冒頭の記事のゴールデンボンバーも然り。

 だが、そんな中、『令和』発表直後に発想し発表したアーティストがいる。

 『明和電機』だ。

 

明和電機の瞬発力

 明和電機は、土佐 信道プロデュースによる、中小電機メーカーに偽装した芸術ユニット。

 所属事務所は吉本興業で、作品制作のほか、音楽活動、舞台パフォーマンス、タレント活動も行っている。

 「四つの製品群」ボイスメカニクスシリーズ、EDELWEISSシリーズ、魚器(なき)シリーズ、ツクバシリーズを、様々なマスプロダクトに落とし込んでおり、その多角的な商品展開を、A=Art、B=Book、C=CD、D=DVD,VIDEO、E=E Business(eビジネス)、F=Fashion、G=Goodsの頭文字をとって「ABCDEFG計画」と呼んでいる。

 音符の丸い部分が顔になっていて、口から音が出て、軸を触る位置で音の高低が変わる電子楽器『オタマトーン』などは、楽器店には必ずあるといってもいい、人気商品である。

 その明和電機の、令和への対応が早く、かつ、センスがあったのだ。

 

明和電機@MaywaDenki

【関係各位】

本日より、社名「明和電機」を「令和電機」に変更します。どうぞよろしくお願いします。

明和電機代表取締役社長

土佐信道

12:07 - 2019年4月1日

 社長によるこのツイートと、明和→令和に変更したロゴの制作と公開までを、わずか27分でこなしている。

 加えて、更に40分後には、

明和電機@MaywaDenki

【関係各位】

おととい開店したばかりですが、秋葉原ラジオデパート2Fの「明和電機 秋葉原店」も、本日より「令和電機 秋葉原店」に変更いたします。どうぞよろしくお願いします。

明和電機代表取締役社長

土佐信道

12:47 - 2019年4月1日

 店舗の看板まで架け替えている。当然CGだろうが、それにしても仕事が早い。

 

 他社やゴールデンボンバーがあらかじめ『ハコ』を用意して、そこに『令和』を嵌め込んだのも、準備の大変さやアイディアとして、賞賛すべきものがある。

 だが、何の準備もできなかったはずの明和電機──いや、令和電機の瞬発力には、叶わないのではないか。

 私の中で再評価中の明和電機。その、アピールの地味さも好きだが、もう少し主張してほしい気もする……。