夫婦でフルタイム&高収入!『パワーカップル』とは?
結婚していなければ『DINKS』、結婚していれば『パワーカップル』。
呼び名からしてマウント取っちゃってるふたりに、どうすればなれるのだろう。
自分と同等、あるいは自分以上に妻に稼がせられる男になれるのは、相当な男子力?男気?が必要な気がするのだが…。
パワーカップルとは
夫婦ともにフルタイム・高収入。
住宅・不動産など、高額消費市場で使われることが増えた言葉で『購買力がある共働き夫婦』を意味する。
ただ、共働きをしている家庭は珍しくはない。ではパワーカップルは、普通の共働き夫婦と何が違うのか。
【共働き】
・一方が時短勤務やパートで、夫婦間の年収格差がある。
(配偶者のある働く女性のうち62%が非正規社員 2017年労働力調査より)
・エンゲル係数(支出のうち食費が締める割合)が、550万~600万円世帯では25.3%、400万~450万円世帯では26.8%となっている。
(所得に関わらず、一定以上の食費は必要な為、所得水準が低いほどエンゲル係数は高くなる傾向がある。)
【パワーカップル】
・夫婦ともに年収700万円超の世帯が基準
(所得税の税率区分が20%から23%へ上がる「695万円」という金額を考慮した、ニッセイ基礎研究所の定義による)
・エンゲル係数が、年間収入1,250万~1,500万円で20.5%、1,500万円超の世帯で19.1%と2割を切る。
収入が下がるとエンゲル係数が上がるというのは、露骨すぎて泣ける。『食うだけで精一杯』という言葉が、洒落にならない世帯は多い。
パワーカップルは『選択的支出』が多い
収入の2割が生活に消えるとして、残る8割を、パワーカップルは何に使っているのか。
【1カ月あたりの消費支出額】
550万~600万円世帯 … 27万2,149円
1,500万円超世帯 … 59万5,095円
【うち基礎的支出(総支出に対する割合)】
食料,家賃,光熱費,保健医療サービスなどの必需品的支出
550万~600万円世帯 … 14万9,694円(55%)
1,500万円超世帯 … 23万9,074円(40%)
【うち選択的支出(総支出に対する割合)】
上記以外の贅沢品的支出
550万~600万円世帯 … 12万2,455円(45%)
1,500万円超世帯 … 35万6,020円(60%)
(参考元:総務省 家計調査2017年)
支出の詳細をみると、品目内容はほとんど同じだが、パワーカップル世帯では品目ごとにかける価格が高いそうだ。
たとえば自動車購入なら、550万~600万円世帯が平均約134万円なのに対し、1,500万円超世帯では、平均223万円。車からして買うものが違う。
洋服一着にかける平均価格が、前者は6,370円、後者は2万2,130円と、約3.5倍。
年収550万というのは、決して低い所得ではないが、これだけの差が出ている。
パワーカップルの数は?
そんなふうに暮らせれば…と、つい憧れてしまうパワーカップル。
だが、こんなワードを多用できるほど、その数は多くはない。
総世帯5,043万世帯の年間平均所得は560.2万円。
年間所得が1,400万を超えている世帯は全世帯の4.4%。
(参考:厚生省 国民生活基礎調査(2017年)
パワーカップルの妻は、家庭と子育てを担いながらフルタイムで働く。
・出産や育児で一旦職場を離れると、復帰した後に高収入を得るのが難しい。
・子供の預け先がない、または順番待ちが長い。
・配偶者の理解や協力を得るのが難しい。
・家事、育児、介護などで、代わりがいない。
「女性の活躍促進」とは言っても、目に見える結果が得られていない現在。
結婚しても、妊娠しても、出産しても、職場を離れずフルタイムで働き続けることが、パワーカップルへの第一歩。
だが、その一歩が女性に重くのしかかり、ハードルを避けるには、伴侶の手が必要。
夫の男気の見せどころである。