大塚和成のビジネスニュース斬り

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今度は古坂大魔王!『下町ロケット』が次々に発掘する新たな顔。

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 期待を裏切らない続編として、抜群の安定感を見せている『下町ロケット』。

 面白くて当たり前、という重圧を跳ね除けて、10月28日放送の第3話の平均視聴率は、前回から2.3ポイント上昇し、自己最高の14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

 そこに大きく貢献したのは、間違いなく、PPAPのあと人だろう。

 

古坂大魔王の登場まで

 阿部寛率いる佃製作所に、帝国重工からの信用調査が入る。どこからか情報が洩れ、佃がギアゴーストを買収するという話が、帝国重工に伝わった為だった。

「帝国重工の新型ロケット事業に関わる中、15億の損害賠償を抱えているのギアゴーストの買収をされては、帝国重工側のリスクも上がる」

とのことだったが、そこにはギアゴーストが、帝国重工を追われた者達により設立された為、その成功を阻みたいとの背景があった。

 そこで登場したのが、ピコ太郎のプロデューサーでもある古坂大魔王扮する、帝国重工の審査部信用管理室の安本年男である。

 

絶賛される怪演ぶり

 PPAPの流行が終わり、姿を消すと思いきや、ピコ太郎のプロデューサーとして、見事に生き残った古坂大魔王。ニュース番組にコメンテーターとして登場する姿も見慣れてきた。

 その彼が下町ロケットに出演するとは公表されてはいたが、池井戸潤原作のドラマに共通する、『ひと目で悪役とわかる悪役』というセオリーを裏切らない形での登場に、思わず「お…」と声が出た。

 

 古坂扮する安本は、佃製作所に向かう前に、社長の娘であり、帝国重工に勤める利菜(土屋太鳳)に、わざわざ会いに行く。

「僕ね、審査部信用管理室の安本っていうんだけど、来週おたくのお父さんの会社、調べに行くことになってね」

「従業員200名、年商100億、随分とちっぽけな会社だね」

 長身の安本が、物理的にも精神的にも、見下しまくって嫌味を言いまくった後、わざわざ身をかがめて顔を近づけ、

「徹底的にやらせてもらうよ」

と、利菜に告げる。その向こうの佃社長に対する戦線布告だ。めちゃくちゃ嫌な奴。そしてヤバい。こいつがやり込められる所を見たい。いつもの池井戸パターンとわかっていても見たい。

 

 その後、佃製作所の財務状況の信用調査の為に現れる安本。佃の社内を早足に、アゴとメガネを上げながら歩くのは『我が物顔』のお手本。

 財務管理の殿村が、父親の急病の為に不在な中、必死に資料を用意して待つ佃の会議室に着いても、

「で、ヒアリングの担当は?」

と、高圧的なタメ語のまま。

「代理? 係長? 何ですかそれ。その程度の人が応対するんですか?」

と、お供に目配せして、一緒にニヤニヤ。だが、二言三言笑いながら嫌味を言った後に、ふっと真顔になって、

「ナメてるんですか、あなた方」

 怖い……そして、嫌な奴。

 その後の安本は、会議室にあのヒーローが駆けつけるまで、重箱の隅をつつきながら、

質問はタメ語

「これは…なんでかな?」

回答は遮り、必死に答えると

「まあいいや」

用意すべき書類のリストに、1項目足したものを掲げて、コレないんだけどとキレた上に、

「全員呼んできて。だからぁ、関係部門のトップだか何だか知らないけど、全員来てくれって。早く!」

 書類を叩きながら威嚇。

 人を不快にさせる天才のような姿に、古坂大魔王、こんな演技できるんだ……と、他のタイプの演技も見たくなってきた。

 

『別の顔』を発掘し続けるキャスティング

 下町ロケットには、いつものイメージからは想像もつかないポジションに配置され、新たな顔を見せる芸人や役者が、多く登場する。

 前作では、銀行から出向してきて煙たがられていたが、泣きながら佃製作所を

「いい会社です!」

と言い切り、最終的には社員になった、むくれた顔が可愛いと女性に大人気の殿村(立川春談)

 今作『ゴースト編』の1話では、イモトアヤコ

 真摯で素朴な天才エンジニアが、コンペで佃製作所が提示した試作品から、ユーザーの利便性を重視する佃らの想いを受け取り、静かに語りながら涙を流すシーンが圧巻だった。

 2話では孤独のグルメ』の徳重聡

 一致団結してやる気みなぎる佃社員の中にあって、定時には帰り、絶対に言っちゃいけない時を選んで、絶対に言っちゃいけない事を言う、孤高のエンジニア・軽部を演じている。

 この3話では、佃のバルブを搭載したロケットの燃焼試験の成功に湧く作業場の中で、

「俺達はロケットなんか関係ないだろ」

「あ っ そ。よ か っ た な」

 わざわざゆっくり、嫌味たっぷりに言っちゃう人。メガネのせいもあるが、別人に見えてテロップを確認した。

 元気が売りなはずのジャストミート福澤朗は、帝国重工の時期社長候補の的場(神田正輝)を前に、両手を前で合わせて身をかがめ、囁くように早口に話しながら、上目遣いで媚びっ媚びの尻尾振りを見せる、製造部長の奥沢。

 今後のストーリーにどう絡んでくるかが楽しみだ。

 他にも、帝国重工に取引終了を言い渡され、会社を潰された社長として、的場の足にすがりつき土下座する中尾彬など、

「この人がここに?」

という楽しみもある下町ロケット

 まだ3話が終わったばかりで、先が長いのが嬉しい。今期も楽しませてもらおう。