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大津の事故現場で行われた『トリアージ』とは?

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大津事故 2台ともブレーキ形跡なし

 大津市で8日に車が保育園児の列に突っ込み園児ら16人が死傷した事故で、右折中に対向車と衝突した乗用車の女(52)=自動車運転処罰法違反(過失傷害)で逮捕=は、衝突まで対向車の存在に気づいていなかった可能性が高いことが、大津署への取材で9日分かった。同署は、女が前方を確認しないまま右折したとみて、ドライブレコーダーの映像などから裏付けを進める。

 同署の説明では、乗用車の女は、調べに「衝突音で事故に気づいた」という趣旨の話をしており、前方をほぼ確認していなかったとみられる。現場には乗用車、軽乗用車ともに衝突直前にブレーキを踏んだ形跡がなかったという。

 事故は8日午前10時15分ごろ、大津市大萱6丁目の丁字路で発生。右折中の乗用車と直進の軽乗用車が衝突し、はずみで軽乗用車が歩道で信号待ちをしていた園児らの列に突っ込んだ。2歳の男児と女児が死亡し、2歳の男児が意識不明の重体となっている。他に園児10人と保育士3人が重軽傷を負った。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190509-00000016-kyt-l25

 どちらもブレーキを踏んでいないというのは、ちょっと考えられない。年齢や反射神経を言い訳にするのなら、運転していい人間ではないし、見ていなかったと言うのなら、車が凶器であるという意識が薄すぎる。

 

広がる波紋

 この事故では、

・池袋の暴走事故とは違う、即時逮捕。

ストリートビューに写った、お散歩の様子。

・記者会見で園長を責める記者への批判。

・保育園の先生に感謝するTwitterハッシュタグ『#保育園の先生ありがとう』

多くが話題になっている。

 中でも、負傷者が多数出た時に、処置や搬送の優先順位を決め、色分けしたタグを付ける『トリアージ』の様子がテレビに流れたことは、それほどの事故だったのかと、それを知る人達に衝撃を与えた。

 このトリアージとは、具体的にどういったものなのだろうか。

 

トリアージとは

 トリアージとは、患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと。語源は「選別」を意味するフランス語の「triage」。

 医療体制・設備を考慮しつつ、傷病者の重症度と緊急度によって分別し、治療や搬送先の順位を決定するもの。

 症状によって色が違うタグを付けることで、救命スタッフの状況把握を補助する。

 日本では、阪神・淡路大震災以後知られるようになった。

 平時なら最大限の救命処置の結果、救命でき社会復帰できるような傷病者も、人材・資材が相対的に著しく不足する状況では、全く処置されず結果的に死亡する場合がある。

 助かる見込みのない患者や、軽傷の患者よりも、処置を施すことで命を救える患者を優先するという方針がベースにある為、しばしば批判もされる。もあることが特徴。

 

具体的な色分けは

 日本では大まかに、

・総傷病者数

医療機関の許容量

・搬送能力

・重症度・予後

・現場での応急処置

・治療に要するまでの時間

以上の要件で判定される。

 

 START法での診断によれば、

 

(クラッシュ症候群を前提とする場合は、判定の最上位に『2時間以上挟まれていたか?』を加える)

 

①歩けるか?

歩ける→緑→状態の悪化がないか絶えず観察

歩けない→下へ

 

②呼吸をしているか?

気道確保をしても、呼吸がない→

気道確保がなければ呼吸できない→

気道確保がなくとも呼吸できる→下へ

 

③呼吸数はどうか?

頻呼吸(30回/分以上)もしくは徐呼吸(10回/分未満)→

10〜29回/分→下へ

(なお、災害医療においては、所要時間短縮のため、6秒間で呼吸数を計る。)

 

④循環状態はどうか?

現在では循環を爪床圧迫法から橈骨動脈触知に変更したSTART変法が主として用いられている。[9]

橈骨動脈を触知できない→

橈骨動脈を触知できる→下へ

 

※ショック状態が疑われる場合(脈が弱く速い、皮膚が冷たく湿っているなど)は赤を選択する。

爪床圧迫法、CRT(毛細血管再充満時間(英語版))の場合。

CRTが2秒以上である→

CRTが2秒未満である→下へ

 

⑤意識レベルはどうか?

簡単な指示(例:「手を握ってください(ただ手を握らせるのではなく、きちんと離すことが出来るか確かめる)」「誕生日を言ってください」など)に従えるかどうかによって判定する。

応えない→

応える→

 

 小規模の災害なら赤になる例でもSTART法では黒になってしまう事が多くなるが、これは(現場に混乱を来してしまうほどの)大規模災害のために考え出されたものである。

 また、この方式は腹膜刺激症状やクラッシュ症候群などの病態を無視しており、追って詳細な状態観察とトリアージが継続されることを前提としている。

(参考元 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/トリアージ

 これを、幼稚園の子供に行う。

 2歳や3歳に、黒や、赤のタグを……。

 救急の人達も、やりきれないだろう。

 人を救いたくて、その仕事を選んだのにと、思い悩まなければ良いが……。