『オフィスにアウトドアブース』で、本当に作業効率は上がるのか? 仕掛け人の狙いは…
最近暖かくなってきたので、庭にハンモックを出した。
通路にネットを張って、犬を放せるようにした。
一番小さいノートPCに、Wi-Fiが届くようにした。日中、そこで仕事をする為だ。
だが、法人様がなさる事は、そんなもんじゃあない。
働きやすいオフィスを模索して…
東京都港区にあるオフィス家具オカムラの「ラボオフィス」は、働きやすいオフィスデザインを模索する都内4拠点のうちの一つである。
従業員の座席は、フリーアドレス制。
集中して仕事をしたいとき、外を見ながらゆったりと企画を練りたいときなど、用途に合わせたエリアが用意されている。
仕事内容や好みに合わせて、一人ひとりが主体的に仕事場を選べる環境だ。
その一角に、キャンプ用品を取り入れたエリアがある。
青々とした人工芝が敷かれたその場所は、カウンターテーブルやソファなどが置かれたカフェのような空間の中でも、ひときわ目立つ。
(引用元 https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.businessinsider.jp/amp/post-181993%3Fusqp%3Dmq331AQECAEoAQ%253D%253D 以下、斜体部分も同様)
従業員の評判は?
「オフィス内にいながら、アウトドアのリラックスした雰囲気の中で仕事ができます。打ち合わせも弾むし、人によっては、1人でパソコンに向かう業務でもここの方が集中できると好評です」
土足OKの芝だが、靴を脱ぐ人もおり、
「かしこまったオフィス内では生まれにくい行動や感覚が触発されるのだと思います」
とのこと。
(オカムラのフューチャーワークスタイル戦略部の庵原悠さん)
「確かに数時間の作業ともなると疲れるかもしれませんが、そもそも座りっぱなしが前提なのがよくないですね」
(同部の山本大介さん)
キャンプ用のチェアは、疲れやすくて仕事には向かないように思えるが、前述の記事を執筆した記者が実際に座ってみると、体に馴染んで意外と快適とのようだ。
自然に後傾姿勢になる設計のローチェアもあり、通常のデスクワークで前かがみになりがちな人にはお勧めだという。
仕掛けたのはスノーピーク
このユニークな「働き方改革」を仕掛けたのは、アウトドアブランドのスノーピーク(本社・新潟県三条市)だ。
コミュニケーションの活性化が目的とのことで、評判も上々。
『キャンピングオフィス』と銘打って、自然の要素を仕事場に取り入れるスノーピークは、大きく分けて3つのタイプのオフィス作りを提案している。
(1)オフィス内の一部や会議室などにキャンプ用品を取り入れる
(2)屋上や緑地などオフィス外に、キャンプ用品を取り入れたスペースを設営する
(3)キャンプ場で研修やワークショップなどを行う
これらを、クライアント企業のニーズに合わせて提案していくスタイルを取る。
自然の中で使うキャンプ道具を、ビジネスパーソンの仕事場で使ってみるこの試み。モニタ実証実験(2017年4~6月実施、回答176人)のアンケート結果では、
「精神的にリラックスする」(76%)
「打ち合わせがいつもより盛り上がる」(55%)
と、効果が数字にも現れており、経営層から導入を相談されるケースも多いという。
ただ、ここで壁になるのは、オフィスの設備やレイアウトはどちらかというと“コストダウン”が重視され、パフォーマンスを向上させる“投資”という感覚が根付いていない、日本企業の体質だ。働き方改革でも改革が進まない『こういうとこ』は、今後の日本に、どう響いてくるのか…。