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【時系列】NGT48山口真帆の暴行事件の対応と、騙されていくスポーツ各紙

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 NGT48の山口真帆が、昨年12月、新潟市内の自宅で男性2人から暴行された事件について、既に卒業を表明しているHKT指原莉乃が、彼女の立場だからこそ許される発言をした。

 

指原莉乃のコメント

「彼女の映像(山口が8日夜に動画配信サイト『SHOWROOM』で配信した映像)で知ったので、私たちも知らされていなかった」

(13日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」にて。以下、斜体部分も同様)

と説明し、

「全ての対応が酷かったように感じます。彼女に対する対応の仕方もそうですし。運営側が。

 こうなってしまった後の対応も、全てが間違っていたなって思います」

と、NGTの運営を厳しく批判。

「どうにかしてあげることはできなかったのかなと思うし、私がツイッターでちょっと運営に対する批判めいたことを書いたことを、ガス抜きとして思われて、運営がそれでもういいのかなと思われるようなことは絶対にいけないし、このままうやむやにしては絶対にいけないことだと思います」

 はっきりと運営にクギを刺す姿は、自分が去った後の後輩たちの行く末を案じるエースとして、頼もしく思えた。

「今回私が一番問題だと思ったのは、とにかく誰がトップなのか、誰が仕切ってるのか、ホントに私ですら分からない状態なんです。

 今回の運営のコメントも誰の名前も出ず、誰の顔も出ず、誰が書いているのかも分からないコメントを中途半端に出した。

 これが、誰が仕切っていて、こういう時に誰がコメントを出すのか、誰が一番最初に動くのかっていうのを仕切らないと」

と、責任の所在を明確にするように求めていた。

 今回の件、内部では、いったい何が起きていたのたろうか。

 

事件と対応の時系列

 今回の件を、デイリー新潮の記事(https://www.dailyshincho.jp/article/2019/01130601/?all=1&page=2)を元に、時系列にしてみる。

2018年12月8日

20代の無職と大学生の男2人が、新潟市内にある山口の自宅玄関に押しかけ、山口の顔を掴んで押すなどした。

12月9日

新潟県警が、2人を暴行容疑で逮捕。

記者クラブ加盟社などに対する広報は行われたが、被害者は匿名だった。

12月28日

新潟地検が容疑者2人を不起訴とし、身柄を釈放した。

2019年1月8日深夜〜9日早朝

被害者の山口自身が動画配信サイトで「なんでこんな怖い目に遭わないといけないの」と訴え、涙ぐむ姿を公開。この時点で詳細は不明だった。

だが、山口は更にツイッターで暴行事件の経緯を説明。(現在は削除)

《助けてと叫ぼうとしたけど怖くて声が出ませんでした。一分ぐらいしてやっと声が出せました。「たすけてたすけて」と叫びました。男は私の口を塞ぎました。そのまま家に閉じ込められて殺されるかと思いました》

これにより、マスコミが取材を開始。

1月9日

共同通信『NGT山口真帆さんが暴行被害 新潟、男2人に顔つかまれる』と報道。

だが、スポーツ各紙は、抑え気味の内容で報道。

「NGTサイドは当初、暴行事件に関しては表向き“取材拒否”とする一方、スポーツ紙などには“火消し”に躍起だったんです。

 山口さんが動画を配信し、ツイッターを公開しても、NGTの関係者などは芸能メディアに『山口には少し精神的な問題がある』と、あたかも狂言であるかのように匂わせるなどしていました」

(芸能担当記者)

 ここから、運営の動きが不審になる。

 

山口の主張

「男が向かいの部屋から出てきました。その部屋は違うメンバーが住んでいた部屋でした」

 これはつまり、犯人がNGT48のメンバーが住む部屋から出てきたということで、NGT内部に“共犯者”がいる可能性がある、ということだ。

 だが、運営の対応は頑なだった。

「芸能メディア側が内々に取材を行うと、NGTサイドは『メンバーの関与は絶対にない』と完全否定。

その結果、NGT側の言い分を、一部のスポーツ紙は掲載してしまいました。

す関係者取材の怖いところではありますが、厳しい言い方をすれば、やはり“誤報”でしょう。NGT側の“情報統制”に騙されたわけです」

(同・芸能記者

 誤報の流れ方はこうだ。

1月10日

ツイッターではメンバーが関与したことを示唆(現在は削除)したが、関係者はサンケイスポーツの取材に関与を否定した」

サンケイスポーツ「NGT48・山口真帆、自宅で襲われた…暴行容疑で男2人逮捕」より)

「メンバーが犯行の手引きした(編集部註:原文ママ)とも指摘しているが、警察が男らのSNSや通話履歴を調べた結果、メンバーの関与は認められなかったという」

(日刊スポーツ「NGT山口真帆を『暴行』男2人不起訴」より)

 これらの記事が出た10日は、新潟市NGT48劇場で劇場公演デビュー3周年記念公演が開かれた。 山口は公演途中から登場したが、舞台で謝罪。

 被害者に謝罪させたのが、運営の意向であるのなら、未成年の少女も多く抱えるグループとして、どうなのだろう。

 山口本人の将来を考えて公にはしないにしても、指原が言う通り、メンバー達にまで事件が伏せられていたのなら、注意喚起も何もない。

 そもそも運営側のトップもわからないとは、どうすればこうなるのか。

 人気に目が眩んで見えにくいが、運営側は、思っている以上に稚拙なグループなのかもしれない。