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『ゲーム障害』の実態調査を始める厚生労働省が、ちょっと的外れな件。

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 オンラインゲームと言われた時、スマートフォンでプレイするものと、家庭用ゲーム機やPCでプレイするもの、どちらのタイプでプレイをしているのかで、依存の形態が大きく異なることを、厚生労働省の皆さんはご存知なのだろうか…。

 

ゲーム障害、本格調査へ。

 オンラインゲームなどのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム」への依存症「ゲーム障害」について、厚生労働省が来週から初の実態調査に乗り出すことがわかりました。

 「ゲーム障害」とは、ゲームをしたい衝動が抑えられない、日常生活よりゲームを優先し、身体にも影響が出るなどの状態のことで、WHOは今年5月にも新たな「疾病」として認定する方針を示しています。

 そうしたなか、厚生労働省が来週から「ゲーム障害」についての初めての実態調査に乗り出すことがわかりました。全国の10代から20代の若者6000人を無作為に抽出し、調査票に記入してもらう方法で行われるということです。

 世界的にも初の実態調査となる見通しだということで、厚労省は「結果を受け予防や治療などの具体的な対策につなげていきたい」としています。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20190111-00000032-jnn-soci

 わかってないな〜と。

 調査対象が10〜20代だけって時点で、わかってないな〜と。

 まずはそこから、と考えているのかもしれないが、わかってないな〜と……。

 

ゲーム依存者は大きく2つに分けられる

 ここからは、完全に私見ですが。

 ゲーム依存者は、大きく2つに分けられる。

 使用するハードウェアが、『スマートフォン』か、『家庭用ゲーム機またはPC』か。

 つまり、プレイする場所が『どこでも』か『自室』かだ。

 この2者の違いは、どのようなものか、私の知る限りで書いてみる。

 

スマフォ使用の『どこでもゲーマー』

 食事中、歩行中、乗車中、授業中、仕事中、入浴中、就寝前ギリギリまで、いつでもどこでも。

 それが、スマートフォンのゲームに依存している人達である。

 何をもって依存とするかは、ゲーム依存や治療についての線引きや、治療法自体がまだ確立されていないので、ここでは触れない。

 だが、いつでもどこでもゲームができてしまうスマフォの存在は、それだけでも依存のリスクを高くする。

 また、もうひとつのリスクは『ゲーム開始の低年齢化』だ。

 電車で子供を静かにさせるために、あるいは、知育アプリを使わせるために、保護者から子供にスマートフォンを渡すシーンは多い。

 それ自体は、電車で子供を騒がせられない背景や、育てにくい環境も原因なので、スマフォ育児なんて言葉で簡単に批判はできないが、スマートフォンとの出会い方のひとつであることは確かだ。

 スマフォの利用時間を保護者が管理しなくなった、あるいは管理できなくなった時、依存状態に陥る子供は少なくない。

 今回のアンケートにより、ゲーム依存患者としてあがってくる多くの若者は、この『スマートフォンのゲーム依存患者』だと予想する。

 

家庭用ゲーム機・PC使用の『おうちゲーマー』

 対するこちらは、ゲームをできる場所が、『ゲーム機またはパソコンがある場所』と、限定されている。即ち、自室かネットカフェか漫画喫茶だ。

 こちらのユーザーは、30〜40代が中核。小学生時代にファミコンが誕生し、マリオやドラクエに熱狂した世代だ。

 彼らの多くは子供時代、テレビに接続されたゲーム機で、親の管理下でゲームをしている。自室にテレビがある子など稀で、ほとんどはリビングやダイニングにあるテレビでプレイしているので、

「終わりだよ!」

と言われて中断することに慣れている。故に、深刻な依存状態に陥っている割合は少ない…と思いたいのだが、

 ゲームできる場所が限定されたらされたで、違う問題が起こる。引きこもりだ。

 ゲームをする為に、部屋から出ない。学校や仕事をやめて、引きこもってしまう。どこでもゲーマーなスマフォ勢よりタチの悪い依存者が、こちら側にはいる。

 

 件のアンケートは、30〜40代を対象にしたら、また違う結果が出るだろう。

 ゲーム依存は研究され始めてまだ日が浅く、専門外来も少なく、久里浜の某院の独壇場になっている。だが、私は思うのだ。

 ゲーム依存治療を行えるのは、元ゲーム依存者だけ。

 猿のようにプレイし続けた子供時代を送り、今、働きながらうまくゲームと付き合っている、40代あたりの『卒業生』にメンターをやらせるのが、一番よいのではなかろうか。