某教会「クリスマスにイチャイチャすんなよ」ツイートするも、炎上しない不思議。
よく言った。
でも、あなたが言うて大丈夫ですか?
……的な事案である。
フォロワー7万人の教会
「『アーメン』=『それな』=『そだねー』」
「クリスマスにイチャイチャすんなよ」
「シンボルが処刑器具」
これは、駒沢にあるプロテスタントの上馬キリスト教会のツイッター公式アカウント(@kamiumach)のツイート。完全にダメなやつである。
その、教会のアカウントの中の人に、朝日新聞が突撃していた。
(以下、斜体部分は https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181223-00000001-withnews-sci&p=2 より抜粋)
ふたりの『中の人』
ツイートしているのは教会の信徒。
「まじめ担当」横坂さんと「ふざけ担当」渡辺さんと、分けているらしいが、アカウントはひとつ。
ふたりでやる事になった経緯は、渡辺さんによれば、
「僕が仕事でツイッターを担当することになりまして。個人でやるのもさみしいのでまじめ担当の彼を誘ったんです。あ、僕そういう仕事の関係もあって下の名前出せないんです、すみません」
はい、胡散臭いです!
誘われてしまった横坂さんは行政書士で、アメリカのバークリー音楽大学を卒業した作曲家でもある。どうしてそうなった?
クレームは来ないのか…?
神様をバカにするなってクレーム、来ないんですか?
「来ないと言ったらウソになりますね。でも僕、こういうのってティッシュ配りと一緒だと思っていて」
「僕たちの目的というのは、聖書や教会に興味を持ってもらうことなんです。これは言わばチラシですよね。
でも、駅前でチラシだけ配ってるとして、受け取ります?難しいですよね。みんなティッシュが欲しくて受け取ると思うんです。
そのティッシュが僕たちのツイートでいう笑いであったり、共感だったりなんですね」
(渡辺さん)
私もチラシはスルーするが、ティッシュは受け取る。納得だ。この渡辺さん、ふざけてはいるが、かなりできる人っぽい。
必要なユルさ
どんな気持ちでツイートを?
「聖書には『ユダヤ人にはユダヤ人のように』という一節があります。
相手に対しては相手のやり方で、という意味です。
僕たちの真意を神様がわかっていたら、許してくれるんじゃないかと僕たちは思っているわけです。そしてその成果は神の裁量です」
(渡辺さん)
拡大解釈と言えなくもないが、渡辺さんが信じる神様は、このくらいなら許してくれる寛大さをお持ちの様子。
結果、聖書に興味を持つ人が増えればOKというユルい解釈は、私自身は結構好きだ。信仰するかは置いておいて、読み物としては興味深い。
「とはいえ、僕も聖書のことを全部覚えていたり読み込んだりしているわけではないので、細かい引用は、まじめ担当の横坂さんに聞くことも多いですけど」
はい、ユルい!
ユルいからこそ聞く気になる、というのもある。入り口は、簡単に見えるトコがいい。
で、クリスマスは…
ちなみに「クリスマスデートをしてみたい」ってどちらのツイートですか?
「……僕です。でも『イチャイチャすんなよ』は渡辺さんです」
(横坂さん)
横坂さん、初めて口を開く。触れちゃならんとこに触れたっぽい。
話をそらす朝日新聞の記者。
……はい。これはやらないようにしている、ということはありますか?
「他宗教他宗派はいじらない、ということですね。それに限らず、誰かを傷つけることはしない。それと、興味は持ってもらいたいけれど、押しつけないということも心がけています」
(渡辺さん)
ああ、これは絶対なやつだ。他をディスる宗教勧誘を受けると、そちら様の教義は、何教えてんですか?って思うからなあ…。
フォロワーの9割は、普段キリスト教に関係ない人だという。信仰しようがしまいが、聖書に興味を持ってくれればそれでよしという押し付けがましくない所が、人気の理由かもしれない。
彼らは先月下旬、「上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門」(講談社)を出版。発売1週間で、初版6千部から1万部に増版された。
こういう広がり方をする事は、神の知るところだったのだろうか…。