【簡単解説】いずも空母化? 宇宙・サイバー自衛力強化? 明日、恥をかかない程度に知っておこう!
深掘りしていくと底がないのが、防衛(という建前の軍事)情報。
詳しいニュースはいくらでもあるが、とりあえず概要からして、出てくるワードが難しい。
ここはひとつ、上澄みをすくって、明日恥をかかない程度に読み解いてメモしておく。
ベースは斜体部分の読売オンラインリダイレクトの警告の記事。
宇宙・サイバー自衛力強化、いずも空母化を明記
政府は18日午前の閣議で、新たな「防衛計画の大綱」(防衛大綱)と中期防衛力整備計画(中期防、2019~23年度)を決定した。
→ 防衛計画の大綱(ぼうえいけいかくのたいこう)
概ね10年後までを念頭に置き、安全保障政策や防衛力の規模を定めた指針。情勢の変化に応じて、都度改訂されることがある反面、必要がなければ10年経っても改訂されないことも。
海上自衛隊のいずも型護衛艦を事実上空母として運用し、最新鋭ステルス戦闘機「F35B」を導入することを明記した。
→ いずも型護衛艦
海上自衛隊が運用するヘリコプター搭載護衛艦 (DDH) の艦級。ひゅうが型 (16DDH) を大型化し、航空運用機能や多用途性を強化したもの。兵装はひゅうが型と比べて簡易で、よりヘリ空母的になっている。
→ 空母
航空母艦(こうくうぼかん、英: aircraft carrier)
航空機を搭載し、海上における航空基地の役割を果たす軍艦。
ワシントン軍縮会議においては「水上艦船であって専ら航空機を搭載する目的を以って計画され、航空機はその艦上から出発し、又その艦上に降着し得るように整備され、基本排水量が1万トンを超えるものを航空母艦という」と定義されているが、その後、基本排水量1万トン未満も空母に含まれることになった。
→ F35B
現行のF15の後継機として、また、日米の貿易摩擦の解消も兼ねて、アメリカから100機ほどの納入を決めたF35のうち、艦上での発着ユニットを搭載したタイプのもの。
宇宙やサイバー空間など「新領域」での自衛力強化も打ち出した。
→ 長くなるので別記。
中期防には、F35Bの発着艦を可能とするため、いずも型護衛艦の甲板を改修する方針が盛り込まれた。
中国の空母や爆撃機が近年、太平洋に進出していることを念頭に、戦闘機の離着陸が可能な滑走路が少ない南西諸島や太平洋側で自衛隊の運用能力を高める狙いがある。
自衛隊は専守防衛の観点から「攻撃型空母」は持てないため、いずも型護衛艦とF35Bの運用は限定する方針だ。
→ いずもを拠点とするF35Bはステルス機の為、偵察機としての運用が主と考えられる。
空母から発艦する攻撃機の場合、大きな対艦ミサイルを2発積めば、後は増加燃料タンクと、自衛用の空対空ミサイルを2~4発積む程度が限界で、遠くまで『火力』を運ぶ手段がない。
その為、対象の位置・規模・移動速度を拠点に伝えて情報共有し、ミサイル等による対処は、有事の際にはステルス性が高くない艦上戦闘機FA18や、海上のイージス艦等から行われると考えられる。
中期防にはいずも型護衛艦の運用事例として、〈1〉有事における航空攻撃への対処
〈2〉警戒監視
〈3〉訓練
〈4〉災害対処等
と明記された。公明党が運用の明確化を求めたことを受けたものだ。
とりあえず、このくらいわかっていれば、専門的な話にならない限り、大恥はかかないと思う。
想定される『敵』については触れないでおく。
君子でなくとも、危うきには近寄らないに限る。