令和のスタートに、改元詐欺の事例を知っておこう!「古い元号のカード使えません」
新天皇陛下が即位され、令和元年がスタートした。
そして同時にスタートしたものがある。
改元詐欺だ。
銀行協会と名乗り「古い元号のカード使えません」
長い正月のようなお祭りムードの裏で、改元詐欺は、新元号発表の前から頻発していた。
2月には既に、山梨県の80歳代の女性に、金融機関の職員と名乗る男から、こんな電話がかかってきている。
「口座番号、暗証番号を教えてください。年号が変わるので、キャッシュカードが使えなくなります。職員が取りに行きますので、古いカードを渡してください」
しばらくすると職員を名乗る男が現れ、女性はカードを渡してしまった。
50万円が引き出されてしまい、同じ手口で、山梨県内で2日間に3人が被害にあった。被害額は、合計250万円。
スマホ向け新手口「新元号に対応したこのアプリのダウンロード必要です」
国民生活センターは、こんな手口もあると呼びかけている。
全国銀行協会(実在の協会)の名前で「改元で銀行法が改正される」という通知が封書で届き、同封の「キャッシュカード変更申込書」と併せて、古いカードの返送を求めてくるものだ。
これに個人情報を記入して送り返してしまったという相談が、複数寄せられているという。
詐欺師は流行に敏感
「詐欺は流行に敏感です。高齢者は、封書だと開けて見ちゃう。真面目な人ほど返送してしまうんです」
改元がらみでは、天皇皇后両陛下の写真集や記念冊子、掛け軸、仏像といった便乗商法も盛んで、本来8万円を3万8000円でお分けしますなどというものもあるとのこと。
「スマホのアプリが新元号に対応してません。このアプリをダウンロードして」
などというものが、これから増えると思われる。アドレスやパスワードを盗む意図でのものだろう。
アプリは若年層に多くのユーザーを抱えるが、子供に気をつけさせる前に、まず親が引っかかってしまいそうだ。
(参考元 https://www.j-cast.com/tv/2019/03/01351603.html)
改元詐欺の見破り方
改元にあたっては、全ての組織が、団体が、企業が、信用をかけて対応をしている。
平成から令和へ。
HからRへ。
デジタルでも、アナログでも。
プログラムでも、ハンコでも。
人間がする事だ。必ずミスはある。
それを見越しての改元詐欺だ。
相手は詐欺師、騙すことに長けているから「そうかもしれない」と思わせるような言い方をしてくる。
だが、忘れないでほしい。
企業や組織が、自分達のミスについて、顧客ひとりひとりに個別対応を求めることは、最も信頼を落とす行為。基本的には『ない』と考えていい。
それでも、どうしても対応を求める時は、電化製品のリコール情報のように、CMで流したり、新聞やニュース等で呼びかけたりする。
封書、メール、訪問などで、個々に呼びかけることは、ほぼありえないし、疑っていい。たとえそれが詐欺ではなく『本物』だったとしても、それは相手側の落ち度だ。
詐欺と疑われることなど覚悟の上だろうし、そもそも、疑われるような呼びかけの仕方に問題があるので、罪悪感を持つ必要もない。
改元をネタに個人情報を求められたら、まず疑う。残念ながら、この1年間、留意しておきたいことだ。