ゴールデンウィーク明けの出社拒否・不登校に注意!休み明けにつまづかない方法は?
新しい仕事や、新しいクラスに慣れた頃に、この超大型連休は痛い。そう思う人も、少なくないのではないか。
新しい環境に慣れるように頑張ったご褒美……のはずの連休は、過ごし方によってはあだになり、惰性と疲労感から、連休明けに動けなくなってしまう場合がある。『気持ちが切れる』というやつだ。
それを防ぐためには、連休中の過ごし方から、連休明けを意識して動いていかなければならない。とはいえ、いったい、どうすればいいのか。
九州大学の総合臨床心理センター センター長 増田健太郎氏(公認心理師・臨床心理士)は、こう話す。
(以下、http://www.hes.kyushu-u.ac.jp/~cpcenter/center/wp-content/uploads/2019/04/news20190426.pdfから、要点を抽出)
特に注意が必要な人
・元々、出社拒否や不登校の傾向がある人。
・新 1 年生(小・中・高・大学・大学院)、社会人 1 年生(教職員・ 保育士・会社員など)
連休明けに陥りやすい症状
・幼児は保育園・幼稚園の行くの を嫌がる。
・児童・生徒・学生だと不登校になっていく。
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すぐに確認すべきこと
・かかりつけのクリニック・病院が開いているか。
連休中に心がけること
・久しぶりに会う、家族・友人と近況について語り合う。(守秘義務に注意)
・体調に気を付ける。
・自分が想像している以上に疲れていると思うようにする。
・4 月から頑張ってきた心と体の疲れを十分に癒す。
・この連休中は海も山も観光施設もどこも混雑するので、無理な計画を立てない。
・かなり疲れている場合は、アクティブなレジャー等ではなく、ゆっくり過ごす。
・アクティブに遊んだあとは、ゆっくり休む。
連休後半、特に気をつけること
・少しずつ、日常生活のリズムに戻す。
・起きる・寝る・食事の時間は、5 月 5・6 日は日常生活と同じにする。
連休中も仕事の人へ
・連休が終わってから、遊ぶ計画を立てておく。
・混雑がなく、交通費・宿泊費も低価格で気候もよい時に休みが取れる。
部活動をしている児童・生徒・先生へ
・心身ともに疲れていることを理解しておく。
・4 月に新しい環境に適応するために、既にかなりのエネルギーを使っていることを理解する。
・時間があるからと無理な計画を立てない。
・遠征時は、交通渋滞を予想して計画を立て、2 時間に 1 回は休憩をとる。
不登校の相談は、5 月の連休明けに増えるという。
心に問題を抱えつつも、何とか頑張って登校していた子が、連休で長期に休んだ後、もう頑張れなくなり、学校に行けなくなるのだ。
はじめは「頭が痛い」「お腹が痛い」などの身体症状から。病院で原因が見当たらなければ、精神科相談してもいいかもしれない。
心の問題も、早期の対応が大切ということは、体の病気と変わりない。無理矢理登校を強いて悪化させるよりも、専門家に相談した方が、早いし安全だ。
そしてそれは、大人も同じ。
体調に現れるほどの疲れがみられたら、迷わずクリニックを訪れよう。抵抗感があるのなら、自宅や勤務先から離れた所がいい。
待合室を見回すと、どうしてこの人が?と思うような普通の人ばかりで、きっと驚くが、考えてみれば当たり前。
誰でも悩むし、疲れる。ただそれだけのことだ。