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【動画】沼津で発見された海底ハウスと、世界の海底ハウス。

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 こんなの、夢が膨らんじゃってしょーがない…。

【動画】海で生活「海底ハウス」 浴室・トイレ…今も残る夢の跡 静岡・沼津 - YouTube

 

海底ハウス発見!

 静岡県沼津市の内浦湾に1970年代にあった海底ハウスの上部構造が、湾内の水深18メートルの海底で見つかった。基礎部分から切り外され、魚礁として再利用されたとの情報はあったが、所在が分からなくなっていた。今では多くの魚がすみついていた。

 当時を知る人から聞き取るなどして湾内を探していた水族館「伊豆・三津シーパラダイス」のスタッフが今月、発見。内浦漁業協同組合の協力でシーパラダイスのスタッフ2人、現地ガイド、カメラマン、記者の5人で潜り、調査した。

 調査した日の水温は16度で透明度が高く、潜降を始めてすぐに大きな構造物が見えてきた。縦約4メートル、横約15メートル、高さ約3メートルの箱状をしている。

 下部は泥の海底に埋まりかけている。近づくと壁面に窓が並ぶ。写真で見た「海底ハウス歩号二世」に間違いない。さびてはいるが、当時の姿をそのままとどめている。表面をウミトサカやキサンゴが彩り、時の流れを感じさせられる。

 内部に入ると天窓から太陽光が差し込み、窓には海の青色が映る。ここから多くの人が海中の景観を楽しんだのだろう。クロホシイシモチやメバルの群れがすみつき、大きなマダイも目にした。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190218-00000008-asahi-soci 以下、斜体部分も同様)

 あらやだ楽しそう

 実験用のハウスが、今はお魚のおうちだなんて…!

 と、思ったのだが、この海底ハウスの実験が終了したのには、悲しい事故があったからだった。

 

ハウスからの帰路に…。

 海底ハウスを造ったのは愛媛県のミカン農家だった田中和栄(かずひで)氏(1940~2011)。

 1968年に同県の吉田湾に沈めた「海底ハウス歩号一世」で、7日間の海中生活実験に成功した。

 70年に一世を沼津に移設。74年にはさらに大型の二世を建設し、一般にも公開した。

 だが、76年、利用者がハウスからの帰路に死亡する事故があり、閉鎖された。

 ハウスでの事故による死亡ではなく、帰路の死亡。

 だったらいいじゃん…と思ってしまいがちだが、ハウスを作った田中さんは、責任を感じたのだろう。

 海底に住んでみたい!と考えて、私財で実行しちゃうような人だ。夢がある人なだけに、死者が出るような実験を続けることは、できなかったのかもしれない。

 すでに亡くなられているのが残念だが、夢の跡がお魚ハウスになっていることを、生きているうちに知ってほしかったなあ……。

 

世界の海底ハウス

 田中さんは、1968年の時点で、7日間の海底生活実験に成功している。

 それなら現代なら、もっと長期に渡る生活が可能になっているのではないか。

 そう考えて調べてみると、これが、結構あった。

 海底居住施設ブームのようなものが1960年代に起こり、各国で試験を開始。

フランス

ジャック=イヴ・クストー

『プレコンチナン計画』

神戸ポートアイランド博覧会にて海洋建築家ジャック・ルージュリー

『ガラテ』

アメリ

『SEALAB計画』

日本

『田中さんの海底ハウス歩号I世』

 

 だが、1970年代に入ると、

・建設費や維持費用が高い

・水深100m以下の海底に、目的とする調査研究の対象が少ない

・24時間体制で海上からの潜水支援がなければ居住が維持できない

・海中居住と海面から潜水、どちらも得られる成果もあまり変わらず、費用対効果が悪い

 これらを理由に、多くの計画が中止された。

 現在稼働中なのは、海洋開発としてではなく、宇宙飛行士の訓練施設としての、NASA極限環境ミッション用『アクエリアス』(フロリダ州キー・ラーゴ沖)くらいのようだ。

 実験施設としてではなく、単純な『夢の施設』として、いつか誰かが創ってくれるのを待ちたいが…。