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AKB商法は、キャバクラをステージで再現したサービスなのか?

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 42名のメンバーを、支配人以下十名前後でサポートし、連日公演を行うNGT48。

 警備にまわす人員がいたとは考えにくいが、第三者委員会とやらの調査結果を待たずに、活動再開を発表した。

 ファンに待ち伏せされ、顔を掴まれた山口真帆のような、次の被害者を出したくての決定なのだろうか。

 

会いに行けるアイドルの危うさ

 2014年、岩手県で開催されたAKB48の握手会に、のこぎりを持った男が侵入した。

 メンバー2人が切りつけられ、スタッフも負傷。

 2017年には、NGTの荻野由佳(19)がレッスン帰りに襲われ、車に連れ込まれそうになったという。

 そして、2018年の、山口真帆の暴行事件。犯人は逮捕されるも不起訴、被害者である山口自身が謝罪、支配人の今村氏は、何の説明もしないまま、後任を置いて退場という事件の終わり方に、違和感や不信感を超えて、もう危うさしか感じられない人も多かったはずだ。

 だが、このアイドルビジネスのベースが、キャバクラのそれだと知れば、納得もできるだろう。

 善悪さえ考えなければ。

 

キャバクラ式 AKB48商法

 アメリカのCNNの記者は、秋元康に、こう聞いたという。

「日本社会には現在、若い子たちの性的な搾取が多いとの声もあります。

 あなたが手がけたミュージックビデオにも、制服やビキニ、セクシーな下着に身を包んだ女の子たちが、お互いの顔をなめたり、キスしたり、お風呂に入ったりという表現があります。

 ご自身も、この問題に関与していると思いますか? 」

(J-CASTニュース2012年1月16日より)

 秋元の回答は「思わないですね」。

 思わないが、会える、触れられる(握手)アイドルとは、その秋元が考えたコンセプトだ。

AKB48は、もともとキャバクラをやっていた戸賀崎智信が秋元と組んで始めたもの。だからキャバクラと同じやり方をやっている」

 これは60代の、筋金入りのアイドルオタクの言葉だ。

 握手券を売って、アイドル達に『接待』させる。 

 CDの形の『投票券』を売って、総選挙でナンバーワンを決めさせるやり方は、ドンペリを入れさせるのに似ている。

 推しに金を払って、ナンバーワンにするのが喜び。なるほどキャバクラ的である。

 

損する人のない『win-win』に見える関係

 そこそこの容姿、そこそこのダンス、そこそこの歌。そこそこの私でも、アイドルになれるかもしれない。女の子達はそんな夢を見て、AKBグループに入る。

 チケット、あるいはCD、とにかく少しの『金』を払えば、アイドルに会える。握手ができる。話せる。ファン達は金で夢を叶えることに、疑問なんてない。

 お互いに願いが叶う、疑似恋愛システム。これもまた、キャバクラにあるものだ。

 だが、若さや性を商品にされているアイドルと、恋愛禁止なんて建前だと知っていながら目をそらすファン、自らの『損』に気づかないふりをしながら、それぞれの『夢』を叶えていくこの二者から、何の損もしないまま、金を吸い上げている者がいる。

 それが秋元康であり、AKBグループの運営……なのだろうか。キャバクラでいえば『オーナーと黒服』。

 そう考えれば、貢いだ見返りを得られない男が、刃物を持ち出してくるのも頷けるし、女性特有の足の引っ張り合いも、起きて当然だろう。

 そこまで考えて、警備を厚くするべきだが、事件は起きてしまっている。

 大人になり、賢くなり、危うさを知った開拓者達は、『卒業』というオブラートに『三行半』を包んで去り、後続を育て終えた指原莉乃も、人気と実力に裏打ちされた発言力で、運営に物申しながら卒業していってしまう。


 残される少女達を、自分達の性を守れるように教育する誰かが必要なように思えるのだが、山口真帆暴行事件の原因究明のために発足した『第三者委員会』とやらは、どこまで考えてくれるのだろう。

 彼らが仕事意識や欲望ではなく、父性や母性をもって、少女達を見てくれるといいのだが…。