米軍佐世保基地の戦力は、大型強襲揚陸艦を迎えてどう変わるのか?
米海軍佐世保基地(長崎県)に最新の大型強襲揚陸艦「アメリカ」(全長約260メートル、約4万4000トン)を配備することが米軍内で検討されていることが、日米関係者への取材で分かった。
「アメリカ」は既存の強襲艦より、最新鋭ステルス戦闘機F35Bを艦載機として運用することを重視した設計になっており、配備されれば「小型空母」並みの戦力となる。
(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190204-00000017-jij-n_ame)
揚陸艦とは、港や岸壁の有無に関わらず、人員や兵器を上陸させ、直ちに作戦行動を取らせることが可能な艦艇のことである。
既に複数の揚陸艦を有する佐世保に、更にこの『アメリカ』が配備されたら、佐世保基地の戦力は、どれほどになるのだろうか。
そもそも『佐世保基地』とは
このふたつを含む。
現在佐世保基地を母港とする艦艇のうち、揚陸艦と呼ばれるのは、強襲揚陸艦ワスプ、輸送揚陸艦グリーン・ベイ、ドック型揚陸艦ジャーマンタウンとアシュランドで、この4隻で第11水陸両用戦即応隊を構成している。
これは、米海軍の最新で唯一の海外配備部隊で、行動を起こす時には、沖縄に寄港し第31海兵遠征部隊を載せてから目的地に赴くが、作戦は強襲揚陸艦を中心に3隻が行動し、残り1隻はメンテナンスを受けるか、または別な任務に就く
(以下 http://www7b.biglobe.ne.jp/~chi-tan/index.html にて確認)
強襲揚陸艦ワスプ(Wasp LHD-1)
41,302tons、全長257.3 m、幅42.8m、速度37km/h
乗員1,050名(将校66、下士官1,004)
揚陸部隊1,871名
LCAC(エア・クッション型揚陸艇)3隻積載可
兵装
・対空ミサイルRAM ×2
・艦対空ミサイル Sea Sparrow (Mk 57) ×2,
・20mm Mk15 CIWS×2
・50口径機関銃 ×4
・25mm Mk38機関砲 ×3
搭載機(事態に応じて変更される)
・F-35B ステルス戦闘機×6
・MV-22B オスプレイ×12
・AH-1W/Z 攻撃ヘリ×4
・CH-453E 大型輸送ヘリ×4
特筆事項
世界最大の洋上戦闘医療施設を備える。手術室4、ベッド600床、X線検査室、血液保管室を備え、航海時は医師などの医療関係者が乗艦。味方が重度の負傷を受ける=激しい戦闘を想定した、戦争維持母艦といえる。
ドック型輸送揚陸艦グリーン・ベイ(Green Bay LPD-20)
25,000tons、全長208.5m、幅31.9m、速度41km/h
乗員374名(将校28、下士官348)
揚陸部隊 通常700名 最大800名
オスプレイ 2機同事離着陸可
LCAC 2隻積載可
兵装
・30mm Mk 46機関砲 ×2
・対空ミサイルRAM ×2
ドック型揚陸艦アシュランド(Ashland LSD-48)
16,195tons、全長185.6m、幅25.6m、速度37km/h
乗員413名(将校22、下士官391)
揚陸部隊 504名
LCAC 4隻積載可
兵装
・25mm Mk38機関銃 ×2
・20mmMk15 CIWS×2
・50口径機関銃 ×2
・対空ミサイルRAM ×2
ドック型揚陸艦ジャーマンタウン(Germantown LSD-42)
16,195tons、全長185.6m、幅25.6m、速度37km/h
乗員 413名(将校22、下士官391)
揚陸部隊 504名
LCAC 4隻積載可
兵装
・25mm Mk38機関銃 ×2
・20mmMk15 CIWS×2
・50口径機関銃 ×2
・対空ミサイルRAM ×2
佐世保基地には、他に、第7掃海戦隊を構成する掃海艦の『パトリオット』『パイオニア』『ウォーリア』『チーフ』も配備されている。
そこに件の大型強襲揚陸艦『アメリカ』までが加われば、その戦力は牽制の域を超えるような気がするのだが、アメリカの意図よりも見えないのが、安倍政権の意図だ。
自衛という言葉の影で軍備を強化して、いったい何をしたいのか。想定している的が、中国だけではないことは、明らかなのだが…。