ビジネスニュース斬り

ビジネス、ニュース、芸能、仮想通貨でも何でも取材や第三者目線での見解など、独自の路線で記事を執筆します。

ランジェリーショップ『ピーチ・ジョン』の『ラブサプリ』は、こっそり飲ませるデートドラッグだ!

f:id:kido1205:20190109193335j:image

 男性が女性の飲み物に薬物を混入させ、行為に及ぶのは明らかに犯罪だ。これはわかりやすい。

 だが、女性の下着メーカーが、キラキラした商品名と、おしゃれなパッケージに変え、「手作りのお菓子に混ぜてみたら?」と言われると、恋に必死な女性なら、許される事だと錯覚してしまうかもしれない。

 あるいは、それが危険な事だとわかっていても、手を染めてしまうかもしれない。

 

ピーチ・ジョンの『ラブサプリ』

 下着販売の「ピーチ・ジョン」が取り扱う「ラブサプリ」をめぐって、自社の通販サイトやTwitterなどに「こっそり飲ませる」ことを推奨する文章を記載。

 ネット上では「怖い」「同意もなく飲ませるのはダメ」「アレルギー持ちは命に関わる」と批判や疑問の声が殺到した。

 BuzzFeedの取材に対し、ピーチ・ジョン

「お客様にご不快な思いをおかけし、大変申し訳ございませんでした」

と回答。該当の表現を削除し、今後の販売も見合わせるという。

 問題の商品名は「ラブポーション」。昨年11月7日から税別3000円で販売されていた。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190109-00010000-bfj-soci&p=3 以下、斜体部分も同様)

 

使用方法の解説動画まで…

 怖いのは、このラブサプリなるものを、相手に気づかれずこっそり飲ませることを、公式に推奨していることである。

「情熱的な感情を呼び起こす。男女兼用セクシー&ファン&ラブサプリ」

「ロマンティックな二人のムードをサポートする」

とあり、以下のように使用法を説明していた。

「そのままでも飲み物やお料理に混ぜてもOK。彼にこっそり食べさせたり、カップルで使ってもよし」

Lesson1. こっそり飲ませる

表向き恥ずかしいと思うなら、お料理やお菓子に混ぜてこっそり色仕掛け。気づく?気づかない?の駆け引きも楽しめそう。

Lesson2. 一緒に飲む

LOVEPOTIONと知って飲むことで、かえってロマンティック効果が高まる“プラセボ効果”を期待するのも手。恋や愛の面でのスパイスとして役立てて。

ピーチ・ジョン 公式サイト 現在は削除)

《飲み物や料理にこっそり混ぜるのがオススメ もうすぐクリスマス 「ラブサプリ」で勝負をかけてみてはいかがですか?》

ピーチ・ジョン 公式Twitter 現在は削除)

 手作りの料理や菓子に混ぜるための具体的な方法として、サプリを使ったブラウニーやガパオライスのレシピを掲載、料理動画まで載せていた有様である。

(9日午前11時現在、再生できなくなっている)

 来月にバレンタインを控えての、チョコレート菓子であるブラウニーの紹介だったのだろうか。渡される男性の心情を思うと、恐怖しかない。


アレルギー対策と矛盾

 サプリの原材料には、ココア粉末やマカ粉末、ムクナ粉末、とある。

 こっそり混入することを推奨しているが、サイトにある「摂取上のご注意」には、

・薬を服用中あるいは通院中の方は、医師にご相談ください。

・原材料をご確認の上、食物アレルギーのある方は、ご使用をお控えください。

・妊娠中、授乳中の方、小児はご使用をお控えください。

と記載。便宜上アレルギー表示をしているだけなことが、一目瞭然だ。

 

アイドルのTwitterから問題が表面化

「怖いなと思った」

 きっかけは、政治アイドルの町田彩夏さんのTwitter投稿。

 町田さんは1月8日夜、ピーチ・ジョンの公式LINEから届いたというラブサプリのお知らせの画像とともに、次にようにツイートした。

《使用方法の1つに「こっそり飲ませる」とあってびっくり。「同意なく相手に摂取させ、気付くかどうかを楽しむ」ことを推奨する文章を見て、医薬品ではなくサプリメントだとしても、素直に怖いなと思った》

《このサプリの怖いところは、効用を信じた人がこの使い方を真に受けてしまい、同意なく相手に飲ませ、しばらく経ってから「そういう気持ちになっただろう」と言って、性的行為に及ぶ可能性があること。デートレイプドラッグを彷彿としてしまいました》

 まともな感覚の人だ。そして、英断だ。

 投稿は5900回以上リツイートされ、

「体質によってはショック死の危険も

ある」

「いくらパートナーでも同意なく飲ませるのはダメ」

 ラブサプリは性的暴行目的で意識を奪い、抵抗できない状態にするための睡眠薬などの薬物「デートレイプ・ドラッグ」「レイプ・ドラッグ」と同質のものとみられ、批判が相次いだ。

 だが、最も批判されるべきは、サプリそのものではなく、それを相手の同意なく口にさせる『手口』を公式で公開した、ピーチ・ジョンの狂った感覚だろう。

 

ピーチ・ジョンは販売中止を表明

 BuzzFeedの取材に対し、ピーチ・ジョンは該当表現を削除し、公式サイトでお詫びする考えを明らかにした。今後の販売も取りやめる方針だ。

謝罪文の全文は以下の通り。

【健康食品「ラブポーション」の商品説明及び広告表現についてのお詫び】

この度、弊社の発売する健康食品「ラブポーション」の商品説明及び広告表現に不適切な表現がありました。

お客様にご不快な思いをおかけし、大変申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。

多くのお客様からのご意見を受け該当表現を削除いたしました。

今回いただいたご意見を厳粛に受け止め、指導・管理体制を一層徹底し、再発防止に努めてまいる所存です。改めて、多くの方に不快な思いをさせてしまったことを、深くお詫び申し上けげます。


 不快というよりも、恐怖しかない事案だった。

 餌食になった男性がいないことを祈る。