最強コラボ『城×猫』爆誕! ねこ城主・さんじゅーろーの狙いは何なのにゃ!
ずるい。
私は犬派だが、そんな私でも足が向いてしまう。
城を背景に、モッフリした猫。
間違いない……。
備中松山城の「ねこ城主」
2018年12月16日、さんじゅーろー氏が、岡山県高梁(たかはし)市の備中松山城の城主に就任した。
推定年齢は3歳、オス。
体長は50センチ、体重4.4キロ。
備中松山城の城内管理事務所に常駐し、10時と14時に城内を巡回する。
「『さんじゅーろー』はおっとりしていて、人見知りしないので、大変な人気なんですよ」
昨今の、猫の人気は何なのだろう。
遊んで遊んで遊んで遊んで!な犬ほどキャッキャしていない、気ままな感じがいいのだろうか……。
城主挨拶
「ぼくを見つけてくれたところが備中松山城の三の丸だったことと、備中松山藩(現高梁市)出身の新選組隊士で七番隊の隊長を務めていた「谷三十郎」に由来しているにゃん 高梁は谷三兄弟の故郷なんだにゃん!」
あざとい。
あざといが、許す…。
谷三十郎は、種田流槍術の師範で、槍の達人・原田左之助にも指導したとされるが、子孫には伝わる話では剣術一筋で、神明流剣術の指南役であったとも。諸説あるのも、歴史の楽しさのひとつだ。いずれにしても、備中松山藩の出として名のある人。
悪い噂もなくはないが、さんじゅーろー氏には咎のない話である。
備中松山城とは
そんなさんじゅーろー氏が城主を務める、備中松山城。名前を言われてわからなくても、『真田丸』のオープニングの城と言われれば、わかる人がいるかもしれない。
標高430メートルの、臥牛山山頂。現存天守を持つ山城としては、最も高い所にある。
城跡は国の史跡に指定されており、天守、二重櫓、土塀の一部は、重要文化財に指定されている。
天気によっては雲海を見ることができると、お城好きな人の間では、人気があった。
だが、西日本豪雨で、状況が一変する。
西日本豪雨の救世主
今年の夏、西日本豪雨の影響で、高梁市も浸水や長期断水など大きな被害を受け、観光客の数も激減した。
だが、その豪雨をきっかけに、城に住み着いたのが「さんじゅーろー」。
まったりとくつろぎ、城内を巡回するさんじゅーろーの姿は、国内外の城好きと猫好きの間に、あっという間に広がり、10月には、観光客の数もようやくV字回復を果たした。
アジア各国から続々と集まる観光客
観光客が増えた背景には、インバウンドの影響もみられる。
「最近目立って多いのは、台湾からの観光客です。香港から観光客も増えています。インバウンドのお客様が多いのは、岡山空港の影響があるのかもしれません」
(引用元https://j-town.net/tokyo/column/gotochicolumn/269712.html?p=all 以下、斜体部分も同様)
岡山空港には、アジアからの乗り入れ機が多い。「タイガーエア台湾」台湾から毎日
「香港航空」香港から週3便
「中華東方航空」上海から毎日
「大韓航空」ソウルから毎日
アジア各国から続々と訪れる観光客達の一部が、備中松山城を訪れているようだ。
これに対応し、高梁市観光協会の公式ホームページには、グーグル翻訳が組み込まれた。
10数か国語に翻訳された備中松山城とネコ城主の記事は、多くの外国人観光客誘致に貢献しているのかもしれない。
城の壮麗さと、猫の可愛さは、まさに万国共通。さんじゅーろーは備中松山城を踏み台に、アジアに爪をかけている。