日本に棲みつく中国人。入管法違反容疑で逮捕された11人と、行方不明の46人は、当然氷山の一角で…。
渡島管内木古内町で不法に滞在したなどとして、木古内署は2日までに、入管難民法違反(不法残留)や同法違反(旅券不携帯)の疑いで、王春月(ワンチュンユエ)容疑者(62)ら中国人の男女11人を現行犯逮捕した。
関係者によると、王容疑者らは同管内知内町の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設現場で働いており、ほかに46人が行方不明になっている。
11人のうち、王容疑者ら男女9人の逮捕容疑は、在留資格の更新や変更を行わず、期限を越えて滞在した疑い。残る男2人の逮捕容疑は、木古内町で身分を明らかにする旅券などを携帯していなかった疑い。最長で約5カ月間、不法残留していたとみられる。
調べに対して11人は「観光目的で入国した」などと話しているが、容疑の認否については曖昧な供述をしているという。
(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181203-00010000-doshin-hok)
『中国人』の、独特な国民性。
ふと私は、ある専門学校に講師として呼ばれていた頃の事を思い出した。
働く為に留学してくる中国人達
日本に、最安で滞在する。
彼らはその為に、留学生ビザを利用していた。
学校なんてどこでもいい。学びたいわけじゃない。入学金と学費が安ければ、どこだっていいのだ。放課後、アルバイトさえできれば。
私が、退職する友人に頼まれて講座を持った時、50人のクラスのうち、日本人は3人、フィリピン人が1人、あとは全て中国人だった。
授業態度は、それはそれは酷いもので、
・飲食
・動画の視聴
これは当然だったが、驚いたのは、
・課題の分業
授業中、講師の前で、堂々と作業を分担して、板書もそこそこに始めてしまう。『提出物が完成すればいい』という考えのもと、徹底した効率主義で、それは行われる。
まあ、見れば筆跡の違いから、どのメンバーで『チームプレイ』が行われたかがわかるので、評価にはもちろん反映させてもらうが、彼らの目的は、
・在学する
・夜のバイトに備えて休む
・卒業する
この3点なので、成績がどうついても、なんともない。
ただ彼ら、出席状況だけは良かった。
なぜならば…
卒業しなければ、二度と留学生ビザが取れない。
卒業する。
これは中国人留学生達にとって、マストオーダーだった。
退学により卒業ができなかった、となると、一度帰国し、また別の学校に留学しようとしても、もう留学生ビザが発給されないのだ。
それを知っていたので、学校では、その日の課題が書かれたプリントを手渡ししながら、出席簿をつけた。
学生達も出欠にだけは必死で、電車が遅れると、遅延証明をしっかり持ってくる。代返できないからだ。雑な彼らがそこまでするくらいに、『留学できなくなる』事は、不利益なのだ。
そのあたりは考慮してやらなければならない部分だったので、ビザや諸々の手続きで、彼らが入国管理局や役所に行く時は、後日手続きした内容がわかる書類を見せてくれた学生については、早退扱いにはしなかった。
入国管理局の抜き打ち検査
そんな、中国人だらけの専門学校だったから、入国管理局が抜き打ちで、よくチェックに来ていた。
見られるのは『ちゃんと授業を行っているか』。
少子化により、学生の確保が年々難しくなっている学校では、『バイトをする為の留学に使われる』事を承知で留学生を迎え入れ、学費さえ払っていれば、授業に出ずバイトに行っていても、成績をつけ卒業させてしまう……という所があるようなのだ。
故に、学校ぐるみで『バイトの為の留学』を助長させていないかをチェックする。
風俗店で働いていないか、無免許でバイクや車を運転していないかと共に、頻繁に抜き打ち検査が行われるので、私が教えていた専門学校は特に困る事はなかったが、キツい所はキツかったのでは、と思う。
中国人の逞しさ
ただ、眼を見張る素晴らしさも持った人達だった。
4月には、クラスの3分の2は、日本語を話せない。それが、卒業する頃には、ペラペラになってくる。バイト先で覚えてくるのだ。危機感やハングリー精神が違う。
彼らはよくコンビニの物を食べていて、節約する姿はあまり見られず、身なりも良かった。だが、それでも休みなくバイトを入れている。不思議な勤勉さと貪欲さだった。
あの力で世界中に散らばり、『華僑』として棲み着いているのなら、今回行方不明になった46人は、既に暮らす場を得て、安定して過ごしているのでは…と、そう、思ってしまう。