歴史ある『のど自慢』にVTuberを出演させてしまう、NHKの本気。
先日から、サイバーセキュリティ担当でありながら、
「パソコンを打ったことがない」
と国会で発言した、桜田義孝五輪相が話題になっている。
「USBジャックを知っているか」
という野党からの質問に対し、
「仮にあったとしても万全の対応をする」
と必死に答える姿には、
(だれか、フロッピーディスクの進化したやつだよって、教えてやれよ…)
と思ってしまったが、彼がおっさんの日本代表なわけではもちろんなく、日本の国営放送の方には、時代の先端いける人、もしくはそのへんに柔軟な人がいる模様である。
NHKバーチャルのど自慢?
「NHKバーチャルのど自慢」正月に放送決定、人気VTuberたちが自慢の歌を競い合う
2018年11月21日 19:45
NHK総合で2019年1月2日(水)23:35から特別番組「NHKバーチャルのど自慢」がオンエアされる。
これは同局で日曜昼に放送されている「NHKのど自慢」の番外編的な番組。毎週全国各地から生放送している「NHKのど自慢」がバーチャル空間を会場にし、バーチャルキャラクター化した小田切千アナウンサーの司会のもと、バーチャルYouTuberたちが自慢の歌を競い合う。
出場するVTuberは静凛、鈴木ヒナ、田中ヒメ、月ノ美兎、電脳少女シロ、ときのそら、樋口楓、富士葵、ミライアカリ、YuNiなど。ゲストとしてバーチャルグランドマザー小林幸子とキズナアイも出演する。誰が「バーチャルのど自慢」の初代チャンピオンの座につくのか、放送を楽しみにしておこう。NHK総合「NHKバーチャルのど自慢」
2019年1月2日(水)23:35~24:20
<出演者>
静凛 / 鈴木ヒナ / 田中ヒメ / 月ノ美兎 / 電脳少女シロ / ときのそら / 樋口楓 / 富士葵 / ミライアカリ / YuNi / and more
司会:バーチャル小田切千アナウンサー
(引用元 https://search.yahoo.co.jp/amp/s/amp.natalie.mu/music/news/308917%3Fusqp%3Dmq331AQJCAEoAVgBgAEB)
ベストな時期に、ベストな番組で
ともすれば、若者文化に媚びて尻尾を振っていると、ネット民に叩かれそうな案件だが、そこに『のど自慢』をくっつけたところが、うまいと思った。
VTuberの、既存のイメージに合わせて、かっこよくてオシャレなイメージで番組を作ると、目が肥えているファン達に、『ソレジャナイ』と突っ込まれる危険がある。
だが、『のど自慢』なら?
皆が知っている『型』がある、伝統の番組。
上手いとか下手とか関係なく、出たい人が出て、無慈悲に鐘を鳴らすアレ。
そこにVTuberを出演させるというのは、ファンにとっては『認められた』という喜びがある。
自分の推しキャラがではなく、自分達が盛り上げている『VTuberという文化』が、だ。
「わかってるじゃん、NHK」
そう思わせるマジックが、のど自慢とVTuberの組み合わせにはある。
うまいことやるなあと、素直に感心した。
後押しする大御所の存在
もう一つ、注目すべきは、バーチャルグランドマザー小林幸子である。
大型のセットや金銭問題で、紅白の舞台から降ろされて久しい小林幸子が、こちらで返り咲く柔軟さ。
コミケに参戦する叶姉妹の原型は、自分を保ったまま若者に並走し、ネタにされる時期を超えて認知された、大御所の姿だったように思える。
それを正月番組にしたというのもまた、大正解だ。若者が、テレビの前に戻ってくる。彼らにとってのテレビとは、即ちスマートフォンだったりするが、そこにもNHKは、うまく並走、あるいは牽引していくだろう。
筋肉体操といい、発達障害特集といい、最近のNHKの反射神経は素晴らしい。
あとは受け手が成長できるかだ。