ビジネスニュース斬り

ビジネス、ニュース、芸能、仮想通貨でも何でも取材や第三者目線での見解など、独自の路線で記事を執筆します。

病院の口コミは、タクシーの運転手さんに聞こう! 情報量が半端ないぞ!

f:id:kido1205:20181107172341j:image

 10月上旬に轢き逃げをされ、膝の関節を折った。

 快方に向かい、リハビリが始まったが、私が通うのは、このあたりで一番大きい総合病院。

 大きめの病院では、厚生労働省の指導により、患者がある程度回復し、リハビリのみで済む程度になったら、地域のリハビリ可能な開業医等に転院するよう言い渡される。

 放出されてからバタバタと探した病院が、変なとこだと膝は本当にヤバいので、今から吟味しているのだが──、

 ネットの口コミ、なんて信頼できないものよりも、もっと確実な、そして地元情報をパンッパンに持っているネットワークを発見した。

 スーツに手袋をした男達が、一日中黒い車で、町中を巡回している組織。

 そう、『タクシー会社』である。

 

地元のタクシー会社

 私が住む町には、町の名前を冠したタクシー会社がある。この土地で、もう何十年も営業しているようで、他の会社のタクシーには、あまりお目にかからない。

 運転手さん達の勤続年数も長く、20年プレイヤー、なんて人も多い。

 子育てや、高齢者の支援のサービスが充実していて、子供を塾に、お年寄りをデイサービスに送り届けたら電話一本くれて、お迎えに行ってピックアップしてくれたあとも電話くれて、本当に助かっている。

 そんなわけで私の所にも、

「火曜と木曜の8時半にお迎えで、病院へ」

 みたいな言い方で、ほぼ時間通りにお迎えに来てくれて、

「お、ギブス取れた?」

 と、親戚のおじさんみたいに声をかけてくれる。

 電話交換のお姉さんも覚えてくれて、住所を言うと、

「はい、◯◯様、10分で伺いますね〜。外に出てなくていいですよ〜」

と、気遣ってくれる。

 で、だ。

 この『地元のタクシー会社』というのが、タクシーを使う層が必要とする情報、即ち『子育て』『医療』『高所得』界隈の情報に、めちゃくちゃ強い事を、最近知ったのだ。

 

情報の質が高い

 もちろん運転手さんのタイプによるが、まず、情報の精度が高い。

 一人からの言葉ではなく、複数のお客さんの言葉と動線から、あらゆる判断をしているからだ。

 私は今、リハビリで評判のいい病院を知りたいので、乗るとまず聞く。

「そろそろリハビリで、違うとこ行かされそうで。この辺の人、皆さんどこに通ってます?」

 そう聞いただけで、出るわ出るわ。

「A整形に一番(お客さんを乗せて)行くけど、だいぶ待つみたいなんだよね。8時半に降ろしたお客さんを、12時に迎えに行ったことあるよ」

「B院は昔っからダメだよ。2〜3回行くと、だいたいみんな病院変える」

「駅前に新しくできたとこ、新しい治療法がいろいろあって、先生若いけど、かなりいいみたいだよ。スポーツで怪我した若い子を、よく乗せるなあ」

「膝ならA整形だけど、そのうち股関節が痛くなってくるから、そしたらC病院だよ。膝が治って何年かして、Cに股関節で通い出す人が多い」

 複数の運転手さんから色々聞くと、だいたい2〜3院に絞れてくる。

 そして、時々、こんな人もいる。

「同じとこ、俺も折ったよ! リハビリ痛くて声出るけど、それ頑張れば曲がるようになるから!」

「嫁の膝を手術した先生がよかったよ。名前なんだっけなあ。電話するから待って」

 ハンズフリーで奥さんに電話をかけて、スピーカーで話を聞かせてくれた人までいた。

 やはり病気の話は、初対面でも盛り上がれる、共通の話題なのだ。

 

 ネットの口コミが、全て間違いとは思わない。

 だが、2〜3件しかないレビューを鵜呑みにするよりは、日々、色々な『患者さん』を乗せている、タクシーの運転手さん達の方が、信頼できる。そして、癒される。

 ドアを開けてくれたり、荷物を降ろしてくれたり。彼らは仕事だし、私は対価を支払っている。

 それでも毎日心から、

「ありがとう」

 そう言っている。