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米海軍の駆逐艦に、中国海軍の駆逐艦が突進! 緊急回避するも40mまで接近の不気味さ…。

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アメリカの駆逐艦に突進!

 アメリカ海軍が久しぶりに南シナ海でFONOPを実施し、駆逐艦「ディケーター」を航行させていたところ、中国海軍駆逐艦が、中国の領海から退去するよう警告しながら接近し、突進してきた。

 ディケーターは緊急回避を余儀なくされ、危ういところで軍艦同士の衝突を回避することができた。

(引用元 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54280 以下、斜体部分も同様)

 

FONOPとは

「公海航行自由原則維持のための作戦 freedom of navigation operation」。

 南シナ海では、オバマ政権下で4回実施。

 最後に実施されたのは、2016年10月下旬。

 半年の中断の後、トランプ政権になってからの2017年5月下旬に再開した。

 以来、2018年5月まで隔月で7回実施。

 FONOPは世界中の海で実施されており、敵対勢力に限らず、同盟諸国にも警告を発する等している。

 これを南シナ海で実施したところ、中国の駆逐艦が突進してきた──ということで、両国の状況は、いったいどのようになっているのか。

 

中国側の配備状況

 南沙諸島では、港湾施設などが整った7つの人工島が完成している。

 うちの3つは軍用航空施設を擁し、レーダー施設、対空・対艦ミサイルも配備。

 また、かねてより中国が実効支配を続ける西沙諸島でも、「アメリカのFONOPにより軍事的脅威が強まった」との理由で、防衛のための対艦ミサイルや対空ミサイルが設置されている。

 

対するアメリカ側の状況

 中国の軍事的支配が強化されていくよる南シナ海東シナ海を放置することは、アメリカ政府にはできない。

 FONOPは、公式には、国際海洋法秩序を守るための活動で、表面上は中国の軍事的膨張主義を封じ込めるためではなく、国際海洋法秩序を脅かす勢力に対して断固として反対する立場を示すために実施しているものだ。

 だが、1カ月おきに軍艦を南シナ海に派遣しても成果も上がらず、コストパフォーマンスが悪い為、トランプ大統領に尻を叩かれた軍当局は、南シナ海上空や東シナ海上空でのB-52爆撃機の示威飛行を繰り返した。

 こちらの方が、軍艦によるFONOPよりも低コストで、アメリカが国際海洋法原則維持の守護神であることをアピールできる。

 9月下旬、アメリカ空軍B-52爆撃機南シナ海上空を飛行して、上空からのFONOPを実施した。

 だが──。

 

海上警備を切れない理由

 中国が領有権を主張している海域内(領海に相当する海域)を航行する軍艦によるFONOPと違い、B-52爆撃機を、中国が領有権を主張している島嶼環礁の直上(領空に相当する空域)を飛行させることは、アメリカはできない。

また、南沙諸島西沙諸島に接近して中国側に軍事的圧力をかけようとは、アメリカ側も考えてはいない。

 多数の戦闘機や対空ミサイルシステムを配備済みの中国軍にとって、米軍機などいつでも撃墜可能。それ以前に、中国軍がB-52を撃墜することも、米空軍がB-52で南沙諸島西沙諸島を爆撃することも、戦時ではない現状においては起こりえない。

 それを知った上でも尚、B-52爆撃機を飛ばしているのは、この示威飛行が、「アメリカ政府としては何もやらないわけにはいかない」ため実施しているデモンストレーションだからだ。

 だが、オバマ大統領からの政権交替後、4カ月も南シナ海に軍艦を派遣せず、爆撃機によるパフォーマンスをさせて取り繕うというのは、中国に対して腰が引けているとみなされかねない。

 そこでトランプ政権が派遣した、Bミサイル駆逐艦「ディケーター」だったのだが……。

 

米艦艦首40メートルに中国艦が接近

 南沙諸島に中国が建設した7の人工島の1つ、ガベン礁の沿岸12海里内海域をディケーターが航行していると、中国駆逐艦(10月1日現在、艦名は明らかにされていない)が「中国領海から直ちに立ち去るように」といった警告を発しながらディケーターに急速接近してきた。

 

 これから、どちらに転んでいくのだろう。

 中国の領海と呼ばれる場所が、着実に拡大している。


 警告を繰り返し発しつつ危険な動きをする中国駆逐艦は、ディケーターの艦首前方およそ40メートルという超至近距離を横切る「極めて危険」な行動に出た。そのためディケーターは緊急回避行動を取らなければならなかった。このように、米軍艦は危うく中国軍艦との衝突を避けることができたのだ。

 


 太平洋艦隊司令部は「中国軍艦は、信じられないほどアグレッシブな妨害行動に出てきており、極めて危険な状況に直面する可能性は今後ますます高まるであろう。しかしながらアメリカ軍は、国際法が許容している範囲内であれば、今後も引き続き航空機を飛行させ、軍艦を航行させ、国際海洋法秩序の維持に努める」との意向を表明している。