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ヴェルサーチを買収するマイケル・コース・ホールディングスの正体と、ある殺人事件。

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ジャンニが殺されなかったら、きっと、こうはならなかった。

 

ヴェルサーチ買収の可能性

米ハンドバッグメーカーのマイケル・コース・ホールディングスは、イタリアの高級ファッションブランド、ジャンニ・ヴェルサーチの買収で近く合意する見通し。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。バロック調のデザインで有名なヴェルサーチには、数社が関心を寄せていた。

協議内容が非公開であることから匿名で語った関係者によると、マイケル・コースは今週中にも買収を発表する可能性がある。ヴェルサーチ企業価値を約20億ドル(約2250億円)と評価した取引となる見通し。

1997年に兄のジャンニ氏が殺害されて以来、同社の経営を支援してきたドナテッラ・ヴェルサーチ氏はマイケル・コースによる買収を発表するため従業員との会合を25日に設定したと、状況に詳しい2人の関係者が述べた。

ヴェルサーチの株式20%は米ブラックストーン・グループ保有する。事情に詳しい関係者によると、ブラックストーンは今回の取引で持ち株を売却する計画だ。

ヴェルサーチの担当者はコメントできないと回答。マイケル・コースとは今のところ連絡が取れていない。ブラックストーンの広報担当はコメントを控えた。協議は進んだ段階にあるものの、最終的な合意にはまだ達していないと、関係者らは述べた。ヴェルサーチ提供の資料によると、2017年に同社は6億8600万ユーロ(約910億円)を売り上げ、黒字を回復した。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20180924-96098381-bloom_st-bus_all&topic_id=20180924-96098381-bloom_st

 

マイケル・コース・ホールディングスとは

マイケル・コース・ホールディングス(Michael Kors Holdings Limited)は、高級ライフスタイルブランド・アパレル会社。

小売・卸売の両方で事業を展開しており、自社保有売店、主要百貨店、専門店、少数ライセンス・パートナーに注力する、戦略的に管理されたグローバル流通ネットワークのライセンスも手がけている。

日本でも20〜30代のOLを中心に支持されてているが、『MK』のロゴが流行りすぎ、最近では、若干廃れてきた印象もある。

昨年5月には、向こう2年間で正規小売店を100〜125店舗閉鎖すると発表もしており、昨年の第4・四半期には、純売上高は11.3%減の10億3000万ドル、最終損益で2680万ドルの赤字を出している。

下り坂だったヴェルサーチと手を取り合い、今後、どう展開していこうというのか…。

 

ヴェルサーチの転落はジャンニの殺害から

ヴェルサーチの創業者、ジャンニ・ヴェルサーチェ(Gianni Versace,)。

華やかで豪華、芸術的で装飾的なスタイルが愛され、ジョルジオ・アルマーニ (Giorgio Armani)、ジャンフランコ・フェッレ (Gianfranco Ferré) らと共に、「ミラノの3G」とも呼ばれた、偉大すぎるデザイナー。

90年代のスーパーモデルブームの火付け役となり、ファッション界を牽引した彼だが、その終わり方はあまりにも無残だった。

1997年7月15日に、フロリダにあった自身の別荘前で銃撃され、50歳で亡くなったのだ。犯人は連続殺人犯で、ジャンニがその最後の犠牲者だった。ジャンニとは、サンフランシスコのオペラのあとの社交パーティで、犯人の当時の恋人だった弁護士を通じて知り合ったと言われているが、謎が多い。

いずれにしても、この、ジャンニの殺害以降、ヴェルサーチのデザインや商品自体の質が下がったのは、有名な話である。

ジャン二の頃のドレスは、胸元が大きく開いていても、肌に沿い胸を晒すことがなかったが、ジャンニからドナテッラにデザイナーが変わると、ドレスの胸元が開いたままで、幾人もの女性が恥をかいたとかなんとか…。

質を下げた上、買収によりブランドイメージまで下がることにならなければ良いのだが。マイケル・コースの、今後の動向が問われてくる。