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北海道を海上から支援する!KDDI『オーシャンリンク』と南極探査船『しらせ』の試み

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陸路がダメなら海路から。

空路よりも圧倒的に多くの物資を運べる『船』は、この細長い日本列島を救う鍵を握っているかもしれない。

 

KDDIが初の船舶型基地局

KDDI(au)は、北海道胆振地方を震源とする地震の被災地で、通信設備への電力供給が不透明だとして、海底ケーブル敷設船を日高沖に停船させ、日本で初めて船舶型基地局による通信エリア復旧を図ると発表した。

 船舶はすでに日高沖に停泊しており、地震の影響で陸上基地局が十分機能していない地域でもauの携帯電話サービスが利用できるようになるという。

 2011年の東日本大震災で、道路の寸断や光ケーブルの切断により、陸路からの基地局復旧が困難だった経験から、船舶に搭載する基地局によって通信を復旧させるための実証試験や訓練を実施し、準備していたという。

(引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00000071-asahi-soci

この船は、海底ケーブル敷設船KDDIオーシャンリンク』。

東日本大震災を教訓に、製造し準備していたというのが、実に頼もしい。船舶型基地局を、沿岸に一定の間隔で浮かべれば、かなりの範囲をカバーできるのではないか。

ただ、問題は、どの程度岸に寄せられるか(水深があるか)と、寄港や停泊ができる港があるか。あっても、機能しているかどうか。

今回の試みから多くの検証を行ってもらい、次の災害に備えてほしい。

 

圧倒的備蓄量の『しらせ』

しらせほど、災害に強い船舶はないのではないか。

人の住まない絶界に向かって、長期の航行と停泊をするためだけに設計された砕氷艦

そう、砕氷『船』ではなく、砕氷『艦』なのだ。

 

巨大地震で甚大な被害を受けた北海道苫小牧市で、南極観測船海上自衛隊砕氷艦)「しらせ」が7日、入浴などの被災者支援を行った。

海自によると、南極観測のため国外活動が長い同艦が災害派遣に参加するのは珍しく、初代しらせの三宅島噴火(1983年)以来2回目。

 海自によると、しらせは長期間航行するため、風呂が広く給水タンクも大きい。

6日に苫小牧港に入港し、被災者に艦内の入浴施設を使ってもらうほか、携帯電話の充電サービスや給水、医療相談を行っている。

6日は乗組員がおにぎり1000個を作り、陸上自衛隊が安平町とむかわ町に運んだ。

7日も1000個を作った。

掃海艇「いずしま」も同様の支援を行っている。支援は、少なくとも9日まで継続するという。

(引用元 https://www.google.co.jp/amp/s/www.jiji.com/jc/amp%3fk=2018090701207

 

こちらも、圧倒的に頼もしい。

おにぎりはもとより、入浴できるということが、被災者にとってどれだけ癒されることか…。

加えて、携帯の充電、給水、医療相談。しらせには、全てが揃っている。

これを支援に向かわせたのは、英断中の英断ではなかろうか。

頼もしい…。

 

災害は最新技術の見本市

こういった大災害の時には、各社、各機関が、研究中の技術や試作機を投入してくる。

未完成であっても、人のためになるならと。

あるいは、実地での実証試験を兼ねられるからと。

非常事態だからこそ生まれる技術や製品、企業同士のコラボレーションは、実はかなり多い。

西日本豪雨の際に活躍した、全地形対応の消防車両『レッドサラマンダー』や、ドローンの最王手メーカーDJIの、対風・耐水・防塵性に優れ、熱探知までできる『Matrice200シリーズ』等が、今後現地に投入されるかもしれない。

人命を救う為に全力を投じる、日本の技術力に期待しながら、今後も注視していきたいところである。